教務便り
ご無沙汰しております。安田です。この間、サマプロが終わったと思っていたら、もう9月が終わり、10月になっています。時の経つスピードは本当に早いと改めて実感している次第です。
9月2日に実施しました模試で、中3生は次の土曜補習から直しをするために、即時採点を行っていますが、一番気に掛かったことは「点数を取りに行く姿勢」です。
受験生は、1点でも合格点を上回っていれば合格となるため、1点でも多くとる力というものが非常に重要となってきます。
今回、採点をしており、その1点を取りに行くということを、あまりにも疎かにしていると感じたため、土曜補習の際に全員を集めプチガイダンスを行いましたので、ご報告兼ねてお話させて頂きます。
① 「計算問題で落とさない」
数学の大問1、大問3が今回は小問集合となっており、これだけで30点近くの点数が取れる計算となります。
②「配点を考える」
後半の難しい問題も、前半に出てくる比較的易しい問題も、配点は変わらないのであれば、取れるところで確実に点数を重ねる。
結果として、この点数になったというのではなく、自分が確実に取れている点数を把握することも大切なことだと考えています。
③「時間配分を考える」
よく聞くのが「時間が足りなかった」という話です。私自身も時間が足りなかった経験は確かにありますが、中には大問1問丸々できていないということもあり、それは時間配分ミスとしか言いようがないかと考えています。
そこで、最初に大まかな時間配分を考え、解いている時にもその時間が来たら、次の問題に移るという風にまんべんなく時間を使えるように意識するだけで、大きく改善できるものです。
④「空欄を空けない」
ずっと言い続けていますので、空欄はかなり減ってきたように思いますが、空欄を空けると、その問題は確実に点数はもらえません。
中には記号問題や、数字を書けばいい問題でも空ける生徒がいます。もちろん、わからないものは仕方ないのですが、点数を取るという観点からすると、何か点数につながる努力をしてもらいたいものです。
⑤「問題文をしっかりと読む」
記号で答えるところを言葉で書いて間違えたり、不適切なものを選択という問題で、適切なものを選んでいたり、「一文節」で答えよという問題で、単語になっているなど、問題文をしっかりと読めば解決できるものを落としてしまうことは、絶対に避けたいところです。
以上のようなことを、1つずつ例を挙げながら説明して、伝えて参りました。できていて当然のことではありますが、それができていないのなら、できるようにサポートするのが私たちの仕事だと考えております。
受験は、当日ふたを開けてみないことにはわからないことが多いですが、そこに至るまでには、できるだけのことをし尽していきたいと考えています。
過去に、須磨学園Ⅲ類理数を受験した生徒がおりました。毎週決まった時間に自習にも来て頑張ってくれていましたが、得意の数学が思うようにできず、非常にショックを受け、受験当日、塾長室で泣きながら話をしていたこともありました。しかし、その数日後の合格発表では、苦手だった英語で得点を稼ぐことができ、最低点ピッタリで合格できました。
最終的には、京都大学に現役合格するわけですから、最下位の点数で入って、トップレベルで卒業・進学したという素晴らしい結果を残した生徒でした。
これも、1点にこだわって、少しでも点数をとろうと努力していたからこそ勝ち取れた合格であり、その経験があったからこそ、京都大学へ現役合格できたのだと考えております。
今年の受験生にも、そのガッツというか、意気込みをもってこれからの受験に臨んでもらいたいと思い、話をさせて頂きました。
今回は受験生対象に話を致しましたが、同様のことは、他の学年の生徒たちとの定期テスト前面談や、テスト後の面談でもお伝えしております。
点数を取りに行くために、本気で取り組むということができれば伸びる生徒たちばかりだと考えておりますので、何とか、生徒たちの心に響く声掛けを行い、行動変容につなげていくことができればと考えております。
自分が変わってあげられれば…ともどかしく思うこともありますが、今回の中間テスト前の勉強でも、ご家庭でもご協力頂き、テスト前の学習ペースなどを決めてもらい頑張ってくれている生徒もいました。
嬉しい結果につながるように、1人ひとりの性格や学習状況を見ながら、サポートしていければと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。