【特集】さらに4月からの英語教科書改訂は大変です。一刻も早く英語の対応を!Part1(中1編)
前回の教科書改訂で英語が大きく変わり、中学生の悲鳴が聞こえてくるようになったのが4年前。
▶【特集】4月からの英語の教科書改訂を侮らないで下さい!(4年前の記事)
われわれ教育に身をおくものとしても、変化の時には混乱があるものだとはわかるのですが、英語の教科書内容が盛り沢山過ぎて、
かつ高校入試や大学入試の英語(共通テストは変わっていますけど)が変わっていない中で、どうも消化不全を起こしている気がしています。
そろそろ4月からの教科書内容や単元も見えてきましたので、再度特集を組んでみました。
中1
Lesson1
① I am~ + I like~
前教科書と同じく、be動詞と一般動詞が同時に出てきています。
小学英語で学習済みなのは理解できるのですが、だいたい英語がわからなくなっている中2、中3は一般動詞がわかっていません。
ここから混乱が始まっています。
② Are you~? + Do you~?
①の疑問文ですね。もう既にこの段階で頭がごっちゃごっちゃの中学生がいかにおおいかという4年間でした。
③ I am not + I do not~
①の否定文です。①が理解できていないのですから、いきなり1レッスンで疑問文、否定文でノックアウトされている中1生も
非常に多かったです。
④ What do you~? + What music do you ~?
疑問詞が早速出てきました。まだLesson1ですけど。
⑤ How many pandas~? + 1~1000の数字
疑問詞が出て来て、1~1000の数字が出てきます。ここで出てくるということは定期テストで書きが出るということですね。
小学英語では「つづりは書けなくでもいいですよ!意味をまず覚えましょう!」という指導で進んでいて、中1になれば4月にすぐ
1~1000の数字を覚えて書けるようになりなさい!テストに出しますよ!というのはかなり無理があるのです。
アルファベットは書けて当たり前なのでしょう。Lesson1の前に少しだけStarterにありますが、さらっとやるでしょうね。
そうしないと終わらない教科書内容なんです。。。Lesson1だけでこれだけのボリュームがあります。
Lesson2
① can 助動詞canの登場です。4年前の教科書からLesson2に登場でしたが、その昔の教科書は中1の最後でしたね。
② Can you ~ + cannot 疑問文・否定文です。
③ 1月~12月 + 1番目・・・・30番目(序数)
Lesson2で1月から12月。2月とか8月とか中3になっても書けないのは中1の4月にやってしまうからなんですね。
もっと言えば、3番目の、4番目の、12番目の、30番目の序数と基数の区別がついていない生徒もたくさんです。。。
弊塾では中3の夏期講習でこの辺りのテストを徹底して行うのですが、すべて完璧に書ける生徒の方が珍しいという現状です。。。
言語活動1
① When is ~? + When do you~?
疑問詞をどんどん入れてきます。be動詞と一般動詞も同時です。感覚で理解させようという魂胆がみえみえです。
感覚も非常に大切なのですが、導入時の指導で大きく差がつくのがこの辺りの教え方なんです。
Lesson3
① This is ~ + That is~ +This is not + That is not
this とthatが肯定文、否定文同時に出てきました。信じられないかもしれませんが、中3になってthis とthatの区別がついていない子が
ごまんといるのです。とすれば、複数形these とthoseの理解は???という感じなんです。。。
② Is this~? + What is ~?
疑問文と疑問詞の追加です。この辺りはさきほどと同様ですが、既にこの段階で頭ごちゃごちゃの生徒がいっぱいです。
③ Who~? + him(目的格)
英語の苦手な生徒はbe動詞、一般動詞、疑問詞に次いで、格変化(主格・所有格・目的格)が苦手です。
I-my-me-mineからthey-their-them-theirsを中3生に何度教えて反復させたことでしょうか。
言語活動2
Lesson1~Lesson3までの重要文法の総整理ページです。この辺をしっかりとやれればいいのでしょうが、
現場の英語の先生もやることが多すぎで、理解力の差がつきすぎていて、丁寧にここをやる余裕がおそらくない!と言えるのではないでしょうか。
現場の英語教師の皆さんのご苦労が手に取るようにわかって辛いです。。。
Lesson4
① I went + I enjoyed
過去形が不規則動詞、規則動詞同時に出てきています。某大手進学塾で私が教わったのは不規則動詞から教える方が
生徒の理解が進むということで不規則動詞から入るカリキュラムでしたが、教科書ではいきなり同時です。
② Where do you~?
これでもかといわんばかりに疑問詞をどんどん出してきます。
Take Action
①How much is~?
このTake Actionというのが中々の曲者です。思考力や表現力を身に着けさせるには非常に良い部分もありますが、
いかんせん、やることが膨大。週4単元でここの1時間、2時間かけられないのでは?!
でも大事な表現がガンガンTake Action内に出てくるんです。
Lesson5
① My mother lives + My mother teaches
3単ですね。正しくは3人称単数現在形。保護者世代の方でもこの辺りから英語が怪しくなられた方も多いのでは。
3単は、大学入試問題でもひっかけ問題で使われるくらい、結構大切なんですよね。
でもbe動詞と一般動詞で混乱している生徒に、3単を教えても更に混乱するだけなんです。。。
② Does Ann~? + does not~
3単の疑問文、否定文です。原形に戻すことを忘れる生徒多数。これは英語指導の永遠の課題です。。。
③ Whose ~?
疑問詞whoseです。「だれの」と「だれのもの」を勘違いしている、またはそもそもわかっていない生徒が多数です。。。
言語活動3
ちらっと新出単語を抽出してみました
disturb
reminder
belongings
tough
どうでしょうか、保護者の皆さん!
中1のLesson6の前の段階ですよ。中1の2学期で出てくる英単語とは思えない感じがしませんか?
英語が嫌いだった方には中1の教科書で出てくるの?と驚かれてる英単語レベルではないでしょうか。
はい、そうなんです。今の中学教科書では英単語2,500語です。4年前からこの量です。8年前の教科書では1,200語程度でしたから、
倍増です。もっと言えば、あの「ゆとり時代」と呼ばれる時の教科書は900語でした。およそ3倍なんです。
Lesson6
① Kevin is throwing~
現在進行形の登場です。be動詞と一般動詞が混乱している状況で、同時に使用する進行形が出て来て、
完全にノックアウトされてしまいます。。。
② Are the students eating~?
現在進行形の疑問文です。
③ Which do you want~?
疑問詞の追加です。
言語活動4
またまた新出単語を抜粋しましょう。
candle
organic
headache
stomachache
dizzy
ankle
twisted
specialize in~
このレベルが中1の教科書でどんどん出てくるということは、中2,中3の教科書ではどうなっているかだいたい想像がつきます。
今の英語教科書は一旦つまづいてしまうと取り返すのに相当な時間と労力が必要です。
特に小学英語と中学英語の連携がうまくできていないのが大きな課題と捉えています。
Lesson7
① played got
もう一度過去形が規則動詞、不規則動詞で出てきました。混乱を最小限に抑えようとの配慮でしょうか。
② Did you~? + did not
過去形の疑問文、否定文が出てくる前に①でさっと復習でしたね。
③ made 、gave
不規則動詞がガンガンでてきています。
言語活動5
① 新出単語抜粋しましょう
apply
remove
trash
neck
describe
include
dust
stair
terrible
昔であれば、ターゲットで高校生が学ぶような単語も混じっています。大学入試問題でも出てきますよね。
② nice + lovely 形容詞と副詞を習います
Lesson8
① was, were+ was not , were not + Was he~、Were you~?
be動詞の過去形が登場。否定文も疑問文も一気に出てきます。
② I was skiing~.
過去進行形が登場です。Lesson6で現在進行形を習ったので、そう問題はないはずなのですが・・・
やはり最初のbe動詞と一般動詞が混乱している生徒が多いので、ここも盛り沢山過ぎてついていけてない子が多数です。
③ look+形容詞
補語の概念をさらっと教えています。
言語活動6
①新出単語
neighbor
win
boring
② Come to the theater and find out.
接続詞andの登場です。あれ?命令文ってやった?動詞の原形から始まっている命令文にこの単元では触れていない気がします。。。
そうなんです。新しい英語教科書では、Lesson以外に色々なページがあるため、そこで、さらっとこういった命令文などが出て来ている
可能性があるのです。とくに中2,中3などになると速読教材があるので、その中で割と重要な単元をさらっと扱わせるという問題が
生じています。
速読教材はあくまでも速読なので、いかに情報処理能力を高めるかというところに力点を置くものですから、あまり細かい文法や単元を
伝えないケースも多くあります。そのような教材の中にさらっと入っているので、習ったか習っていないか、子どもたち自身もわからない
まま既習事項となっていることは非常に多くあります。
Lesson9
① will
助動詞will。未来の表現ですね。以前(8年前)の教科書ではれば中2で登場していましたが、4年前から中1に下りてきています。
② be going to
同じく未来の表現be going toです。will と be going toの違いをどれだけしっかりと子どもたちに伝えきれているのか心配です。。。
③ frequently
頻度を表す副詞の登場です。般前be後で教えてる定番ですが、sometimesやalwaysではなく、frequentlyから出してくるのですね。
言語活動7
①新出単語
degree
slimy
turtle
disappear
women
thunder
rumble
celebrate
respond
bamboo
crop
wake up
boom
結構難しい単語が並んでいます。
もちろんその時にすべて覚えきれるものではないのですが、教科書の恐ろしいところは、ここで一旦出てきた英単語は既出単語となり、
中2,中3では知っている前提で進んでいくところです。過去に出てきた単語は新出単語にならないので、子どもたちはどんどん
英単語地獄にはまっていってしまうのです。
② Can you~?
~してくれませんか、依頼の表現です。
③ The village needed rain.
おっと、無生物主語が登場。人以外のものが主語にくるってやつです。
今回は西宮で使用されている NEW Crownという教科書をベースにまとめてみました。
ただ、前回4年前の教科書内容よりは少しすっきりとした印象を受けます。
ただ、内容は相変わらずハードですので、「中学英語」には特に気を付ける必要があるかと思います。
残念ながら、英語という教科は導入に失敗すると、好き嫌いがはっきりと分かれてしまう教科の一つです。
最近の弊社在籍中学校の個票を確認すると、明からに「二極分化」しているのがよくわかります。
上位層は「100点、99~90点」あたりにどっと居て、0~29点のゾーンにもどっと居るといった感じです。
1学期の中間考査がほぼなくなったので、1学期期末テストで中1から30点、20点というぞっとするような点数を
とってきてしまうケースも多くなっています。平均点も50点台とか昔では考えられないですね。
このブログを読まれた方はおわかりになると思いますが、アルファベットでリスニングも「A」を書く、
「Qとq」と大文字、小文字を書くなんて定期テストではないのですから、それは当たり前です。
結構悲観的な内容を書いてしまいましたが、この現状に憂えているだけでは物事は解決しません。
教科書がこうなのですから、これに合わせて取り組んでいく必要があるわけです。
英検を取っているから、英会話を小さい時から習わせているから、安心!と思われた方もおられるかもしれません。
正直、現場の肌感覚でいいますと、英検と英会話ほど、中学英語、高校英語に役立っているかと言われると、0ではないにせよ、
100ではありません。ですから、英検、英会話+αが必要だと思います。
少しでも我が子の英語力を鍛えていきたいと本気に思われている保護者の皆さんがいらっしゃいましたら、
アドバンスまでお声かけ頂き、ご不安をお聞かせください。ご一緒に伴走して参ります。
それではPart2(中2)まで少々お待ちを!