所得制限なし!高校授業料“完全無償化”って本当?
1.2026年から「授業料ゼロ」の時代へ
いよいよ2026年4月から、私立高校も含めて授業料が無償化される予定です。
これまで世帯収入によって差がありましたが、今後はすべてのご家庭が対象となります。
実はその一歩前として、2025年度からは国公立高校の授業料(年11万8,800円)がすでに無償化されました。
さらに2026年度からは私立も対象になり、年間45万7,000円程度(予定)が支援される見込みです。
これは全国の私立高校の平均授業料に相当します。つまり、授業料に関しては「どの家庭もゼロ負担」で通えるようになるのです。
2.でも実際は…「授業料だけ」が無料!
「これで高校は全部タダになるんだ!」と思われがちですが、要注意。
無償化されるのは授業料だけです。
例えば――
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入学金(20〜30万円ほど)
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制服代(8〜12万円程度)
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施設費(年間5〜15万円)
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タブレット・教材費
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通学交通費
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修学旅行の積立金
といった費用は今まで通り必要です。
実際、私立に進学した場合は年間20万〜40万円ほどの諸費用がかかるケースも多いのです。
「完全に無料」ではない、という点はしっかり押さえておきましょう。
3.進路の選択肢は広がるけれど…
授業料の心配がなくなる分、これからの高校選びは大きく変わっていきそうです。
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「まずは公立」という選び方から、「私立専願」も視野に入れる家庭が増える
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成績上位層が私立に流れ、進学実績がさらに集中する
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公立高校が定員割れし、ゆくゆくは統廃合につながる可能性も
すでに一部の私立高校では、授業料だけでなく施設費や諸費用まで免除する新しい特待制度を始めています。
やはり、成績をしっかり取っている子の方が選べる学校や制度の幅が広がるという状況は続きそうです。
4.保護者の皆さんへメッセージ
授業料の無償化は本当にありがたい制度です。
でも実際には諸費用は残りますし、学校によってはむしろ支出が増えるケースもありえます。
だからこそ大事なのは、
「どこでもいいから高校に行ければいい」ではなく、「子どもの未来を考えた高校選び」 です。
そのために必要なのは、やはり日々の勉強。
成績をしっかり取れている子は、学校選びの幅も広がり、経済的な面でもサポートを受けやすくなります。
今回の無償化をきっかけに、ぜひご家庭でも、
「どんな環境で学ばせたいか」「そのために今できることは何か」
をお子さんと話し合っていただければと思います。
✅ まとめチェックリスト(保護者向け)
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2026年4月から私立も含め授業料は無償化される(予定)
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無償化は「授業料」だけで、諸費用は必要
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私立では年間20〜40万円の費用がかかるケースもある
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成績が高いほど選べる学校・制度が広がる
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進路選びは「将来を見据えて」考えることが大切
💡 よくある質問(Q&A)
Q1. 本当に全員が無償化されるのですか?
はい。2026年度からは所得制限が撤廃され、全家庭が対象となります。(予定)
Q2. 授業料以外にかかるお金はどのくらいですか?
学校や地域によりますが、私立では入学金・施設費・教材費などを含めて年間20〜40万円程度が必要になることがあります。
Q3. 無償化されたら公立より私立の方がお得ですか?
必ずしもそうではありません。私立は諸費用が多くかかるため、トータルで見ると公立の方が安い場合もあります。
Q4. 成績が良いとどんなメリットがありますか?
私立高校では授業料以外の費用まで免除される「特待制度」があり、成績上位層ほど進学の幅が広がります。