教務便り
ご無沙汰しております。安田です。
今年は、サマプロとウイプロの間に、上甲子園校の開校があったためか、あっという間にウイプロを迎えているという感覚がいたします。
忙しく過ごしておりますと「忙殺」という字の通り、余裕がなくなり、ついついゆっくりと考え事をする時間というものを持てなくなります。そうなると、本当に目先の物事に捉われてしまい、良い発想が生まれにくくなりますので、そうならないためにも、どこかでそういった時間を設けるようにしようと心がけています。
現在、多い時では週に3回、上甲子園校で勤務しております。金曜日などは、夕方の小学生の授業を終えて、すぐに出発するという慌ただしい生活ですが、バスでの移動となるため、そこで少し考え事をしたり、街並みを眺めたり気分転換も図れています。
上甲子園校近辺にお住まいの生徒の皆さん。どんどん自習に来てくださいね。ちょうど、このアドバンス通信を書いている今、中3生が2名自習をしに来てくれております。
到着してから15分経った今、とても静かに集中して勉強してくれています。嬉しくもあり、受験生として、頼もしい姿だなと感心している次第です。
さて、今回の教務便りでは、受験生に焦点を当てて、書かせていただきたいと思います。
中学受験、高校受験、大学受験と様々な年代において、大きな関門であると思います。
アドバンスでも、中学受験、高校受験、大学受験、それぞれで合格を目指して勉強を頑張ってくれています。彼ら、彼女らの心の中は、きっと不安でいっぱいだと思います。
中学受験の場合は、本人の意向もさることながら、こんな風に育ってほしい、将来の幅を広く開けてあげられる進路をという保護者の方の意向も大きいと思います。
それが、高校受験になりますと、保護者の意向よりも本人が行きたいところをとなり、大学受験になると本人が主体となり、学校選びも進めていくというのが基本ではないかと思います。
そんな彼ら、彼女らをサポートするのが、私たちの仕事だと考えています。
「塾=勉強」だけではなく、不安な彼ら、彼女らの気持ちを落ち着かせてあげる場所でありたいと思っています。また、それとは逆に気づきを与える場でもありたいと思います。
特に大学受験を考えている高校生の場合、本当はやらなければいけないことを先延ばしにしているケースはたくさん見受けられます。わかっていても、それから目を背けたい。そういう気持ちはわかりますが、それで果たしていいのでしょうか。という問いかけをしますと、大抵の生徒はいいえと答えます。中には「はい」と答える強者(笑)もいますが、そういった場合は、なぜそう言えるのかという話をしてまいります。
つまりは、相手の本音に寄り添えるように、傾聴を進めていくということです。今まで見ないように閉ざしてきた部分を、話していくことで光を当て、その中で自分がすべきことを理解してもらいたいと考えています。
受験は、たしかに大きな壁ではありますが、乗り越えられないものではありません。ただ、大切なのは、能動的に動けるかどうかということです。
少し受験とは離れますが、先日小学生を相手に話をしました。
授業が始まってもおしゃべりをしている時がある。それは、どうしてか。と尋ねたところ、ある生徒が「切り替えができていないから」という答えを返してくれました。その答えが出たので、それなら切り替えていけるように、そして、みんなが勉強している環境だということを理解して、より良い環境にしていこうという話ができました。
言われて初めて気づくということもあると思いますが、きっと自分たちの心の中に答えはあるはずです。それを周りが勝手に決めつけるのではなく、その心の中にあることを言葉として導き出して、行動に繋げていきたいと考えています。
話すことで考えが整理されて、明確になることは良くあることです。もし話せることではないとしても紙に書き出してみるとかして、形していくこと、そして、一歩を踏み出してみることが大切だと思いま
す。考えているだけではなく、実際に動いてみて気付くことも多くありますし、頭で考えている以上に簡単だったということも往々にしてあります。
そして、前向きに取り組んでもらいたいと思います。
「落ちるかもしれない」「成績が上がらなかったらどうしよう」そんなマイナス感情で動いているときっと辛くなります。
そうではなく、わからないことがあってもそれがわかったとき、一つ成長できた。この一歩は、必ず合格に繋がっていると考えていくと、問題を解くこと、覚えていくこと、すべてがそれにつながる前向きなものへと変わっていくはずです。
良い結果を残す生徒ほど、そんな風に考えていますので、勉強が辛いと感じることはなく、むしろ、模試や試験は楽しいものになるように思います。
生徒たちにもそんな感覚を味わってもらえるよう、前向きな姿勢を意識して持ってもらえるサポートをしていきたいと思います。