子どものやる気を引き出す!親のアプローチ
恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。
保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。
出典:
マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行
「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」
☆ 当たり前に出来ていることを認める! ☆
◇数年前の話ですが、私が「子どものやる気を引き出す親のアプローチ」と題して、広島県の私学中高の式典で講演をした時のことです。
◇司会者による私の紹介が終わり、まさに演壇で、「中土井と申します。皆さん、実は私はこう見えてもハーフなんです(広島県出身の父と佐賀県出身の母の間に生まれたので)」とギャグを言おうとした途端、会場のすべての携帯で、地震警報が鳴りだしたのです。そして、30秒後、大きな揺れが起こりました。鳥取を震源地とした大きな地震です。
◇広島の国際会議場フェニックスホールが、どよめき、講演どころではなくなりましたが、幸い、余震がそれほどでもなかったので、会場の照明が落ちてこないことを確認し、10分前後で再び講演がスタートしました。
◇1000人前後の保護者の方に「子どものやる気を引き出す親のアプローチ」と題して、1時間半の講演を行いましたが、今回のテーマは、その時に話した一部を書きたいと思います。「子どもの当たり前に出来ていることを認める」です。
◇私たち親は、子どもを立派にしたいから、ついつい出来ていないところや駄目なところを注意してしまいますが、この注意が頻繁に行われると、子どものセルフ・エスティーム(重要な他人から自分のことを重要だと思ってもらえている実感)はどんどん下がってしまいます。
そうなると、出来ていないことや駄目なところは、改善するどころか、どんどん悪くなってしまう傾向があるのです。
◇子どもが、自分の出来ていないところを改善するためには、子どもがその出来ていないところを自分で気が付いて、どうにかしたいと思うことが重要なことです。そういう感情が湧かないと、いくら他人から注意をされても、なかなか改善しないものです。ましてや、親が一方的に子どもの出来ていない点を注意しても、子どもはそれを到底聞き入れてくれるものではありません。
◇ですから、それよりは、子どもの出来ているところを承認した方がよいのです。その方が、子どものセルフ・エスティームが向上するので、子どもは自分の出来ていないことにも、意識が向きやすくなるのです。
◇子どもは、セルフ・エスティームが高くなると、自分の出来ていない点や駄目な点を受け止められるようになります。そうなれば、自分でその出来ていない点や駄目な点を改善しようと動き出すようになります。その時に、親が子どもの改善行動を関心をもって見てあげることなのです。この方が、断然有効です。その時が来るまで、親は子どもの出来ていることを承認し続けることです。それも気長に。
◇たとえば、出来ていることを承認するとは、こういうことです。
お母さん:おはよう!
A君 :・・・。
お母さん:おはよう!!
A君 :おはよう・・。
お母さん:A君の挨拶でお母さんも元気になったわ!ありがとう!
◇挨拶をしないことに注目しないで、出来たことに注目して、そのことに言及していくことです。ぜひ、子どもの出来ていること・当たり前にやっていることに注目し、そのことを承認してください。これこそ、子どもに対する存在承認なのです。
『子どもの当たり前に出来ていることを承認しよう!』