2021年12月27日

塾長コラム


ウイプロが始まり、このコラムを書いております。

 

弊社がわざわざ冬期講習と呼ばずに「ウインタープログラム」、「ウイプロ」と呼んでいるのには実は理由がございます。

 

夏期講習、冬期講習もそうですが、講習と名がつくことによって、休みに勉強をしなければならないというイメージがついている言葉となり、また弊社の夏、冬は歴代勉強だけではなく、色々なイベントや勉強合宿、アウトドア合宿なども行っていた時代もございました。

 

そういった意味で、様々なプログラムを通じて、勉強面はもちろん、色々な面でモチベーションアップ、成功体験、外的要因を増やしてもらうという趣旨で、サマープログラム、ウインタープログラムと呼称しております。

 

そんなプログラムもここ2年間は新型コロナというウイルスによって、我々自体の生活が一変するのですから、同様のプログラムなども中々できず、みんなでご飯を食べたり、遊んだりすらも非常にしづらい状況です。

 

コロナ禍という大変な時期に受験生となった昨年、今年の受験生には本当に辛い思いだったと思いますが、今年も何とか受験生を迎えられる時期に参りました。

 

ウイプロでは、丸一日中の授業が定番のアドバンスの受験生。

 

10数年前までは朝から夜まで12時間コース、合格するまで帰れま点という土曜補習テストなど、今から考えるとスパルタ?!、ブラックだったかもしれません笑そんなウイプロや土補も時代に合わせて少しづつ変化はしつつも、もともとの根幹は変えておりません。

 

それは、「自分の可能性を引き出すために、全力で取り組み、実力を養成していくこと」です。

 

アドバンスの授業も20年前のスタート時期は、「家庭教師」から始まり、土曜補習を1年目から開始し、3年目には「少人数制指導」、「マンツーマン指導」を行って参りました。その後、1対4指導であるスーパーハイブリッド(SHB)や映像個別(1対8)などにもチャレンジしていきます。

 

6年目(14年前)には、映像教材を活用した授業を手掛けております。

 

今ではインターネット回線も常時接続の光回線が当たり前ではありますが、当時は電話回線(ピーピーヒャラヒャララヒャラ)の時代が終わり、ADSLになろうかという時期だったように記憶しています。

 

当時はまだまだ映像といっても、そう多くの選択肢があるわけではなく、弊社の考えていることが可能になれるものを吟味して、思い切って加盟したものです。

 

今でこそ、リモートワークやオンライン授業などもごくごく当たり前の世の中になりましたが、14年前であれば、映像?そんなので授業できるの?!といった風潮が当たり前の時期でした。

 

もちろん、試行錯誤する中で、うまくいかないことも多く、どうすればうまくいくのだろうと胃が痛くなることも多くありました。

 

その後、段々とICTも市民権を得ていき、それに応じて各社から様々な素晴らしい映像ツールも出てきて、14年前から苦労しながら作り上げた授業ノウハウをマッチングさせることで、現在のアクティブハイブリッド(AHB)に行き着いております。

 

ICTの良い所を存分に採り入れることによって、我々人間がしっかりと手をかけ、目をかけ、注力していかねばならない所に時間を取ることができるのがICTを使う大きなメリットです。

 

とかく「教える」ことだけが塾講師の仕事と考えがちですが、「教えてわかる」ことよりも「どこができていないのか」、「できるようになるのはどうしていけばいいのか」がそれよりも重要であります。

 

わかりやすい言葉で申し上げますと、「病名を教えてくれる(わかる)」医師よりも、「その病気をどうやれば治していけるのか」、「どのような療法を継続してくれるのか」という医師が重要なのと同じです。

 

今から思えば、小職は西宮に本部がある大きな中学受験塾H学園で講師をしていた頃、中学部もそれなりに大人数だったので、大人数の前で「教える」ことが一番大切なんだと勘違いしていた時期かもしれません。

 

この20年間で学んだことは、お預かりした大切なお子様が「いかに自分自身でモチベーションをアップさせ、しっかりと取り組んでいける状況を作り出し、継続させることができるか」を作ることができるかだと思います。

 

それは感動するスピーチである場合もあるでしょう、1対1の面談の場合もあるでしょう、ちょっとした世間話の中から惹起する場合もあるでしょう。色々な機会をつかまえて、対話をすることによって、信頼関係が構築され、きっかけが生まれる場合もあります。

 

生徒の習熟度を無視して、教えることだけに夢中になっていた若かりし頃の反省をもとに、今は、一人一人の状況をしっかりと見ながら、その子が一人でしっかりと学んでいける体制を作ることに注力していきたいと考えております。

 

我々講師の究極的な目標、到達点はそこではないかと最近特に感じます。今年1年間大変お世話になり、有難うございました。来年もよろしくお願い申し上げます。