中3生の実力テストって大事なの?-はい、とても大切です
中3実力テストの本当の意味
西宮の中学3年生にとって、実力テストは受験勉強の大きな節目となります。
年間3回行われるこの試験は、単なる点数争いではなく、「お子さまの学力がどこまで積み上がっているかを確認するためのもの」 です。
「点数が下がった…」「偏差値が思ったより伸びなかった…」と心配になることもあると思いますが、実力テストにはもっと前向きな意味があります。
実施時期の変化と位置づけ
かつては 6月・9月・11月 に行われていた実力テストが、現在は 5月・8月末(または9月初旬)・10月 と、1か月ほど早まっています。
特に10月の「学力到達度調査」は、西宮市内20校(義務教育学校含む)が一斉に受ける共通テストです。
このテストは「合否を決めるもの」ではなく、学習の積み重ねを把握する診断テスト と考えていただくのが正しい捉え方です。
定期テストとの違い
定期テストは範囲が限られているため、直前の集中学習も効果があります。
一方、実力テストは範囲が広く、日々の学習の積み重ね がそのまま結果に表れます。
だからこそ、点数の高低よりも、
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どの単元が理解できているか
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どこに弱点があるのか
を見つけることが最も大切です。
具体的に見えてくること
例えば英語では…
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現在完了形は使えるが、進行形はあやふや
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不定詞の理解が弱い
数学では…
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一次方程式の基礎計算が不十分 → 連立方程式や二次方程式に進めない
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小学校内容の図形があやふや → 中学数学全般に影響
このように、「今つまずいている単元」 を明確にできるのが実力テストの一番の価値です。
西宮市内の実力テスト事情
西宮市内20校の平均点を比較すると、トップ校と最下位校で 100点以上の差 が出ることもあります。
ただし、この差は「お子さま個人の能力」を決めつけるものではなく、学校ごとの学力層の違い を映し出しているだけです。
ですから、平均点や順位に過度に一喜一憂する必要はありません。
大事なのは、その子自身の成長の軌跡をどう描いていくか なのです。
高校が注目しているポイント
入試で一番大切なのはもちろん当日の点数ですが、実力テストや内申点も参考にされています。
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実力テスト:学力の積み重ねを確認する材料
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内申点:提出物・授業態度・生活習慣まで含めた評価
つまり、高校側も「努力の過程」や「安定した学力」を大切に見ているのです。
保護者の方へのメッセージ
高校授業料の無償化により、受験生の志望は年々強気になっています。
しかし大切なのは、
「行ける高校ではなく、行きたい高校へ」
を目標に据えること。
そのためには、今の実力テストを「失敗を気にする試験」ではなく、「弱点を知り、次の一歩につなげる診断」 として捉えていただきたいのです。
実力テストの結果が思わしくなくても大丈夫。
むしろその発見こそが、これからの受験勉強の一番の財産になります。
ご家庭での声かけ例
テスト結果を見たときに、保護者の言葉が子どものやる気を大きく左右します。
ぜひ、点数よりも「次の学びにつながる声かけ」を意識してください。
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結果に寄り添う言葉
「よく頑張ったね。疲れたでしょ。」
「今回は大変だったけど、まずは最後まで受けきれたことが大事だよ。」 -
前向きに切り替える言葉
「点数よりも、どこができてどこが苦手かが分かったのが収穫だね。」
「苦手が分かったら、次の勉強がやりやすくなるよ。」 -
成長を意識させる言葉
「前より解ける問題が増えているよね。」
「この単元はできてるから自信持っていいよ。」
こうした言葉が、お子さまの「また頑張ろう」という気持ちを引き出します。
まとめ
実力テストは、
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点数や順位を競うものではなく
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お子さまの現状を把握し
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弱点を克服していく道しるべ
として最大限に活用できます。
保護者の皆さまには、点数そのものよりも 「気づきと成長」 に目を向けていただきたいと思います。
安心して見守りながら、お子さまと一緒に「できるようになったこと」を積み重ねていきましょう。