塾長コラム
早いもので9月も終盤となり、暑さも少し和らいできて、朝晩は涼しく感じられることも多くなって参りました。
サマープログラムにおきましては、コロナの影響で変則的なスケジュールにも関わらず、生徒の皆さんも一生懸命取り組んでくれました。
この夏の頑張りが無駄になることのないよう、この9月~10月、浮足立つことなく、日々コツコツと努力を続けて欲しいと願っています。
また、保護者の皆さまにおかれましては、サマプロ中、多くのご支援とご協力を頂いたものと思います。受験生のお弁当などもお母さんが作ってくれたお弁当ということで、辛い勉強の合間、少しのオアシスになったことと思います。
大変遅くなりましたが、この場をお借りして御礼申し上げます。
さて、今年は本来であれば、共通テストの初年度ということで、思考力を問う問題などの対策を行っていた頃だと思いますが、コロナの影響で、出題単元の削減などもあったり、民間外部英語試験の断念などもあったりで、今年の高3生は振り回された感を持っているのではないでしょうか。
確かに不憫はかかるのですが、嘆いていても仕方がない面もありますので、現実的に思考を切り替え、「今できることを着実に」という毎日を過ごしてほしいと思います。
長年、大学入試に携わって参りましたが、この9月~11月辺りが一番高3生にはキツイ日々のようで、やってもやっても終わらない量、覚えて覚えても忘れてしまう単語、科目間バランスを考えないといけないけれど、得意科目ばかり進んで、不得意科目があまり進まない、スランプ、モチベーション低下、不安にさいなまれる、過去問、模試が取れないなどなど、一番天王山の時期ではないかと思います。
本当に大学入試は過酷です。
「しっかりと頑張った人は合格し」、あまり頑張れなかった人は落ちてしまうという、ある面、わかりやすいといえばそうなのですが、シビアな試験です。
しかも、最近は合格発表もネットで行うのが普通で、受験番号や暗証番号など所定のものを入力する時のドキドキは、おそらく一生忘れない出来事ではないかと思います。
合格した場合は、大きな封筒で、どさっと、合格通知書、入学手続きの冊子などが送られてきます。
ただ、不合格の場合、最近はハガキも送られず、ネットで確認するだけという大学も増えてきています。(以前は圧着ハガキで、不合格の案内や自分の得点、合格最低点などを教えてくれたものですが・・・)
そんなモチベーションを維持しにくい高3生のこの時期ですが、落ち込み過ぎないよう、このような言葉をかけます。
「最後は命が取られるわけではない」
高3生といえどもまだまだ子どもです。自分を追い詰め過ぎる子どもがいないとは限りません。おかげさまで今まで大事に至った生徒などはいませんが、新聞やニュースなどを聞くと、全国的には悲しいニュースがあったりすることもあります。
もちろん、甘えになってもいけませんが、最後は「自分を大切に」という最終ラインを伝えてはおきたいと毎年思っています。
そんなこんなで、学習面も当然ですが、メンタル面でのサポートが一番大切なのが、高3生のこの時期であります。
中3生についても、そろそろ自覚と不安、プレッシャーが出始める時期であります。
ただ、高3よりもより子どものため、将来的なビジョンが瞬時に行動に移せるかどいうとそうではない場合もあります。
わかってはいるけど、動けない場合もありますし、逆に「内心わかっていはいるけど、わかってしまうと日々の行動(勉強)に落とし込まないといけないので、わからないふりをまだしておこう」となる生徒も居たりします。
もちろん、生徒は千差万別で、一人一人個性があるので、どういった言葉が心に刺さるかはわかりません。
われわれも経験則で、過去こういったらうまくいったというのも通じない場合が多くあります。
ご家庭でも、ご兄弟姉妹でも、お兄ちゃん、お姉ちゃんがこれでうまくいったから、弟くん、妹さんもと思っても、通用しないケースが多いのではないでしょうか。
大変ではありますけれども、それが面白いといいますか、やりがいがあるのには相違ありません。
中3生には10/27の実力テスト、中間、期末テストの大切さを折に触れて伝えております。
我々からだけでなく、お兄ちゃん、お姉ちゃん的な大学生講師、大学院生講師からも1分間スピーチ、授業の合間を通じていろいろなことを伝えてもらい、一人一人の心に刺さればと思っています。
外的要因をいろいろと与え、何がきっかけでブレイクポイントが出てくるかは誰にもわかりません。ただ、ブレイクポイントを適切な時期に出ることを強く願って、今日も一人一人とコミュニケーションを取って参ります。