2024年01月18日

子供のやる気を引き出す 親のアプローチ


恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。

保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。

出典:

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行

「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」

 

 

☆ 暗黙の理想を自覚しよう! ☆  

 

◇私たち親は子どもに素晴らしい人間になってもらいたいと思っています。しかし、その思いが強ければ強いほど、それが裏目に出てしまう場合があります。子どもに理想を求めすぎて、子どものセルフ・エスティーム(自己重要感)を、低下させてしまうことが日常的にあります。

 

◇「こうなってほしい」「ああなってほしい」「こういう行動を取るべきだ」等々、色々な要求を子どもに自然としてしまうので、子どもが出来ていないことがあると、ついつい叱ってしまって、当たり前のことを承認することができなくなってしまうのです。私は、このような理想を“暗黙の理想”と呼んでいます。

 

今回は、この“暗黙の理想”とはどういうものかを書きたいと思います。

 

◇私が子育て講演などで“暗黙の理想”を説明する時によく出す例に、こんなものがあります。

 

◇中学校の定期テスト(中間テスト・期末テスト)の1週間前に、子どもにどのくらいの時間、家庭で勉強してほしいか、お母さん方に手を挙げてもらいます。

 

◇すると、ほとんどの講演で、2~3時間が圧倒的に多いのです。もし仮に3時間、勉強してほしいと思っているとすれば、この3時間が基準となって、子どもの勉強時間を評価することになります。

 

◇そういう評価基準が、私が“暗黙の理想”と呼んでいるものです。こういう理想を無自覚的に持っていると、普段全く勉強しない子どもが、30分勉強したとしても、3時間(=180分)を基準に評価してしまうので、全然勉強していない!ということになってしまうのです。

 

◇子どもの側から考えると、30分でも勉強したのだから、このことを認めてほしいはずです。しかし、暗黙の理想に無自覚だとそれが認め難いものになって、マイナスの評価ばかりするようになります。

 

◇下の会話例を読んでください。こんなやり取りがあってもおかしくないはずです。

 

お母さん:テスト前なのに勉強しないの?

 

A君    :やったよ。

 

お母さん:えっ!?何分?

 

A君  :30分!

 

お母さん:何言ってるの?30分じゃ全然やったことにならないわ!もっとやりなさいよ。

 

A君  :えっ!?分かったよ。やるよ。

 

(30分経過)

 

お母さん:もう終わったの?

 

A君  :えっ?!だって1時間もやったよ。

 

お母さん:何言ってるの?もう少しやりなさいよ。もう少し!

 

A君  :なんで?!もういいよ。

 

お母さん:もう少しやりなさいよ。ここまでやったんだから。

 

(30分経過)

 

A君  :終わった!もういいよね。

 

お母さん:切りが悪いわね。もうちょっとやったら?後30分ぐらい!

 

A君  :なんで?もういいよ。

 

お母さん:何言ってるのよ。もうちょっとやれば、2時間やったことになるじゃない。頑張りなさいよ。

 

A君  :分かったよ。

 

(30分経過)

 

A君  :終わったよ!もういいよ。休憩だ!

 

お母さん:いつもこのぐらいやりなさいよ。

 

◇結局、A君は、2時間勉強を頑張るのですが、暗黙の理想がお母さんにはあるので、その理想に到達しない限り、A君の努力は承認されないのです。

 

◇つまり、お母さんからは「頑張ったね」とは、なかなか言ってもらえないのです。暗黙の理想が高いと勉強に対する承認がなかなか行われなくなってしまいます。

 

◇暗黙の理想を無自覚的に持っていると、当たり前にできていることに注目する以上に、暗黙の理想を追いかけることになってしまい、子どもを承認することを忘れてしまいがちになります。読者の皆さんは、ぜひ、自分自身の暗黙の理想に自覚的になってほしいと思います。

 

「暗黙の理想を自覚しよう!」