2013年10月25日

センター試験廃止へ。達成度テストへ移行か


10月21日付けで大学入試改革を検討している政府の教育再生実行会議が「大学入試のセンター試験」を廃止して、達成度テスト(仮称)の創設を提言しました。
 現在のところ、5年後に廃止の予定で詳細を詰めていくということになったようですが、この抜本的改革をなぜ見直すことになったのかを考えてみたいと思います。巷で言われているのは、
①一発試験(当日)の成績だけで合否を判定するのは、酷である
②受験テクニックの要領だけに走ってしまう生徒が増えた
などともっともらしい理由をつけているのですが、端的に言えば、
 学生の学力低下
が一番大きな原因だと思われます。
 世界的にみてもOECDのPISA(学習調達度調査)では、2000年で1位だったのが、2009年には9位とどんどん下降していると考えられています。
 また「基礎的・基本的知識・技能や課題解決に必要な思考力・判断力・表現力が劣ってきた」とまで言われています。
 また大学の全入時代に突入し、高校生が圧倒的に勉強しなくなり、AO入試や推薦入試など学力テストを受けずに進学する私立大学生の割合がなんと50%超とも言われています。
 こういった負の側面の抜本的改革のため、センター試験が槍玉に上がっていますが、達成度テストへ移行することによって、こういった側面が解消されるかは、今後の詰めに拠ってくるものだと思います。私塾に身を置いているものからすると、学習する学生が増えることは未来ある日本を作るために大いに必要だと思います。