2023年05月25日

塾長コラム


今年のGWは、保護者の皆様もお子さまも久しぶりに旅行や帰省、お出かけなどをされた方も多かったのではと思います。

 

小職もサラリーマン時代に東京勤務で知り合った古くからの友人が関西に遊びに来ると言うので、関西名物のお好み焼き、串カツ、たこ焼き、南京町、明石焼き等のお店をチョイスして、更には、お笑いの本場「なんば」の劇場で漫才(最近、天才ピアニストにハマっています笑)を見たりと東京人をアテンドするつもりが自分も楽しませてもらっておりました。

 

おかげでコロナ禍の疲れを吹っ飛ばし、気持ち良く、GW明けの仕事に臨むことができました。

 

講師にもGWの様子を聞くと、淡路島へ行ったはいいものの、4時間かかったと聞き、やはり今年のGWの人出はすごかったんだなと驚いた次第です。

 

できる限り多くの方が旅行に行ったり、食事にでかけたりすることによって、ホテル・旅館業の方や飲食業の方の冷え込んだ落ち込みが挽回されていくこと、また、あるゆる業種が元気になって日本が元気になっていくきっかけになればいいなと心から望みたいと思っております。

 

おかげさまで、我々学習塾も一時の募集活動がほとんどできない状況からは脱し、少しずつ新しいお客様もお迎えすることができております。こうやって何十年も事業を続けさせて頂いていること、現在の保護者の皆様はもちろん、過去の保護者の皆様にも感謝してもしきれない思いで一杯です。

 

また子どもたちもコロナ禍で大変だった中、不自由な学校生活、日常生活の中でできることを一生懸命頑張ってくれたことにも感謝したいと思いますし、我々を支えてくれている、現在の講師や過去の講師の方々にも感謝をしながら、これから更に頑張っていきたいと考えております。

 

さて、今年から6年振りに「教科書英語」というクラス授業を中3と中2で復活開講いたしました。

今まで散々、英語の教科書の難化が進んだとお伝えして参りましたが、自分がクラス授業を担当することによって、より一層それを痛感しております。

 

英単語が1200語→2500語に倍増し(ゆとり教科書時代は900語なので約3倍)、4技能対策で、Listen(聞く)やTalk(話す)、Write(書く)のページが増え、1領域(発表・プレゼン)のページもあります。仮定法や原形不定詞も高校から中学に下りてきて、学校の英語の教師の方は本当にご苦労されながら授業をされているのだと思います。是非、保護者の皆様も一度英語の教科書を手にとってご覧下さいませ。

 

復活した教科書英語のクラス授業では、以前の読み・書き中心から、聞く・話す授業へと内容を広げ、かつ学校英語で不足しがちな、英文構造把握、意味確認、文法解説も行いつつ、また問題演習の時間も確保し、読解力を強化した授業としております。

 

口で言うのは簡単なことなのですが、週1回50分の中で、学校進度に遅れることなく、この多くの教科書内容を行うのは、結構ハードで、生徒たちも必死で授業についてきてくれております。最初は小さい声しか出せなかった子どもたちも、段々と音読の声が大きくなったり、英文をすらすらと読める生徒が増えたりで本当に嬉しく思っています。

 

英語教育も大きく変革していっている昨今ですから、色々課題も生まれてくるかと思いますが、特に気になっている点は3つです。 

 

① 小学英語と中学英語の連携

② 入試と学校の授業内容・カリキュラムとの整合性

③ 英会話と英検の問題

 

①については、やはり単語を書くという作業をもう少し小学英語で行うべきだという点。担任ではなく、英語教育専任の教師での指導を望みたいという点です。

 

②については、4技能+1領域を伸ばしていこうという目標は非常に素晴らしいことだと思います。しかし、学校のテストは入試はペーパーテストがメインで、4技能のうち「読む」が主体となっているにも関わらず、授業内容は4技能+1領域を行っているので、肝心な所が抜け落ちているのでという危惧です。

 

③については、英会話は2技能(聞く・話す)がメインであり、英検は一応4技能とは言え、やはり「読む」1技能が主体となっていて、細かな知識もあまり要求されません。ということは英会話をやっていても、英検を取得しても(英語力向上という意味において)、学校のテストがばっちり取れるというわけではなく、英検取得も英語力という点では少し疑念が残ることになるわけです。

 

学校の定期テストの点数を上げる、入試に合格する英語力をつけるていう観点では、「英会話をやっているから安心」、「英検を取得したから安心」というわけではないことを保護者の皆様にもお伝えし、子どもたちにも伝えていきたいと思います。

 

誤解ないようにお願いしたいのですが、英会話自体、英検自体を否定しているのでは全くなくて、むしろ「英会話はどんどんやって欲しい」と思っていますし、「英検もどんどん受験して欲しい」と思っています。

 

英会話特に、ネイティブの人と話す機会を持ち、自分の言っていることが通じた喜びというのはコミュニケーションという観点ではとても素晴らしいことですし、「英語を」学ぶのではなく、「英語で」学ぶことは大きな意義をもつことだと考えています。またその喜びが「英語楽しい!」・「英語好き!」になっていくことも多く、どんどんチャレンジして欲しいことでもあります。

 

また、英検も英語力という点では多少疑念をぬぐえませんが、実際、入試では加点になったり、英語外部試験取得で英語の試験の免除になったりするという観点からすると、どんどんチャレンジして、英検を取得した方が良い事には相違ありません。

 

ただ、英会話をやっているからテストも安心というわけではないですよという点、英検を取得したから難関高校入試や難関大学入試に通用する英語力がついているわけではないという点をお伝えしたいのです。

 

そういったことも含めて、英語力をいかに強化できるか、将来英語を活用して、グローバルに活躍できる子どもたちを一人でも多く育んでいければと微力ながらも日々精進していきたいと思います。この夏も力の限り精一杯サポートして参ります。よろしくお願いいたします。