塾長コラム
早いもので6月も下旬となり、30度を超す気温も増えてきて、もう夏が来てしまったかという様相です。
6月は学習塾対象入試説明会に参加しつつ、三者面談で皆様と膝詰めでお話をさせて頂き、サマプロの準備をしっかりと行うという期間でございました。
損害保険会社のサラリーマン時代の上司の方に「仕事は準備が9割、実行1割」と教えられてきた通り、何事も準備をしっかりと行う習慣がつきました。
当時は「面倒くさい上司だな」と思っていた若輩者でしたが、今となってはその有難さが身に染みます。
ということで、サマープログラムの準備も6割方終了しつつありますが、残りの3割は皆様のプランが確定しないことには動いていかない部分があり、7月1日の〆切を待たせて頂いているという状況となります。
さて、この夏、中3、高3の受験生にとってはまさに本当の正念場になります。
毎年、第一志望校に着実に合格している生徒たちは、まず間違いなくこの夏休み、本当に必死で頑張っている生徒たちです。
これは21年間の過去の先輩たちのデータが間違いなく示しています。
なんとなくこの夏休みを過ごしてしまうと、伸びないといけない時期(秋ごろ)に、伸びず、焦りを感じながら入試に近づいていかなければならなくなるのです。
今月号の「子どものやる気を引き出す親のアプローチ」でも書かれていますが、成績は比例のグラフのようにきれいに伸びていくものではありません。
塾長室にも掲示させて頂いていて、面談の時などにも示しながらご説明したりしておりますが、こつこつ一生懸命努力しているものが、「ブレイクポイント」を過ぎた時点で一気にぐっと右肩上がりになっていくものなのです。
これを知らないで、
「やっているのに伸びない」
「やっても意味がない」
などと思ってしまうのは非常にもたいないことだと思います。
またこのブレイクポイントというのが非常に厄介であり、
『すぐに迎える子ども』
『一般的なスピードで迎える子ども』
『一般的なスピードよりも遅く迎える子ども』
『相当数の時間と量が必要で決められた日時までに迎えることが困難な子ども』
などに分かれてしまいます。
自分の子どもがどのパターンかがわかれば対処の仕方もあるものと言えますが、こればかりはやってみないことにはわからない側面も大きくあります。
また、今までに積み重ねてきた学習量、学習時間にも拠る所も大きく、そういった意味で、
【小学校で習うことの基礎知識】
の大切さを現在、小学生の保護者の方には是非知って頂きたいものです。
中学生でも分数、小数の計算ができないなんていうことはざらにありますし、高校生でも怪しい生徒はいます。もっと言えば大学生にも存在するので、文科省も危機感を頂いて大学入試制度の改革を行っているのでしょう。
やはり、中学校の定期テスト等で点数が伸び悩む生徒の大半は、この「小学校で習うことの基礎知識」の欠如という危機感を小職も抱いています。
「なんだ小学校だけの知識ならちょっとやればできるんじゃないの」
と思われるかもしれませんが、これは間違いです。
小学校の時に習得できていないことによって、中1、中2、中3と学年を積み上げていく際に、
【理解が不十分なままただ何となくでやってしまっている】
というケースになるからです。
そうしますと、小学校の知識のみならず、中1の知識、中2の知識、中3の知識と年次が進むごとに知識が欠如していくわけですから、それを取り戻すのに時間がかかるわけです。
しかも取戻し学習をしていっても、忘却との戦いで、一回学び直しをしただけで取り戻せたら、塾なんて必要ないですよね。そうは問屋がおろさないのがこの怖さなんです。
特に英語や数学の積み重ね教科は顕著であり、学校がある時はどんどん先に進み、定期テストになると対策に時間がとられ、その間に学び直しをしたことを忘れるという悪循環にはまってしまいます。
ですから、我々が皆様にお願いすることは、ブレイクポイントをいつ迎えるかわからないだけに、なおさら一層できる限り早く進めておかねばなりませんということです。
総合進学塾アドバンスでは、平常授業、サマプロ、ウイプロも通いホーダイ・学びホーダイを導入して、ご負担少なく、気兼ねなく学び直しをして頂けるシステムとなっております。
この絶好のチャンスである夏休み、しっかりと取り組んで、できる限り早く全生徒がブレイクポイントを迎えられるよう頑張りたいと思います。保護者の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。