2019年06月25日

塾長コラム


早いもので、7月に差し掛かろうとしております。

 

アドバンスでは、中学生の期末が終わり、結果が返却されてきて、高校生は期末テスト1週間前になるかという時期です。

 

今年は、年度当初より、生徒との面談を前年までより、更に充実させ、回数も2倍、3倍へと増加させるべく、タイミングを見計らって、一人一人と面談を行っております。

 

もちろん、定期テスト前のVロード面談(2週間前、1週間前)、高校生の学習プランニング面談(スタプラ面談)、テスト終了後面談、模試返却面談など、1日、10人~20人近く行う日もあったりと、ほぼ1日中、生徒と個人面談をしている日もあるくらいです。

 

前年までもコミュニケーションミーティングとして、定期的に個人面談を実施しておりました。受験生には模試返却毎の面談などもありましたので、かなりの回数を行っていましたが、それでも、定期テスト前と後、2週間前と1週間前など細かく日程を刻んでの面談は中々できていなかった反省より、今年は定期テスト対策講座の内容を思い切ってスクラップ&ビルドして、生徒との面談回数をできる限り多く取ることで、生徒のモチベーションアップを図りたいと改訂をいたしました。

 

その効果だけではないと思いますが、中学生の期末考査については、早め早めの意識向上に少しは役に立ったこともあり、トップレベル選抜の生徒だけでなく、標準本科の生徒たちも、90点以上が続出したり、30点アップの80点超なども多く出て、大変嬉しく思っています。

 

中学生の定期テスト前の秘密兵器「学力トレーニング」をフル回転し、定対のスペシャル講座だけでなく、ワークを終了していれば、いつでも(セルフタイムの時はもちろん、自習の時にでも)、やってもいいように改訂し、その効果が現れたのではないかと嬉しく思います。

 

前年までは、どうしてもスペシャル講座だけの限られた時間内に、テスト範囲すべての「テスト対策」問題を終わらせるのは難しく、苦慮していたのですが、今年の改訂で、それを変えられたことで、すべての「テスト対策」問題を終えることができる生徒が大半となり、さらにその上、総合問題である「アチーブメント」問題にまで手を伸ばすことができました。

 

更に、得意教科であったり、範囲が短い教科の場合は、さらに「ハイレベル」問題まで指示を出して、問題演習を行うことができたので、テスト前のアウトプット(問題演習)は相当、量が増えたのだと思います。

 

ただ、課題は、そのテスト対策問題をすべて解き終えることができない生徒の皆さんを、更に突っ込んでうまく対処していく必要があることを痛感しました。

 

そういった意味で、普段のキャッチアップサポートを更に徹底して、遡行学習(つまづいている箇所に立ち戻って学習しなおすこと)を進めていきたいと思います。

 

キャッチアップサポートも前月号で少しお話させて頂きましたが、当初の私共の予想よりも、生徒たちが一生懸命取り組んでくれております。

 

この理由として考えられるのは、テスト結果を自分で入力してもらい、1日の学習時間、学習量を自分で設定をすることで、その計画でいけばいつまでに終えることができるのかが可視化ができたことも大きいではないかと考えております。

 

目標が身近になったことで、取り組む意欲が増してくれたことは嬉しい誤算で、学習カリキュラムをすべて終え、あとは再度テストを受けるという生徒も出てきております。

 

ただ、ここで気をつけないといけないといつも考えていることは、

 

「単発、単発の単元の習得は、その時々で可能にはなりますが、それをトータルでアウトプットできる総合力はもうしばらく時間がかかる可能性がある」ということです。

 

例えば、be動詞の復習をするとします。「はい、現在の意味をもつbe動詞を3つ挙げて」と口頭チェックを行います。

 

そうすると「am, are, is」(昔はis, am,areの順で覚えたものですが、今はこの順がスタンダードです。理由はまた)と答えてくれます。

 

「amの時の主語は?」「Iです」

 

なども、口頭チェックでは答えられますが、amもareもisも全部出てくる総合問題を解く時になると、頭が混乱して、間違ってしまうということです。

 

これは中学生だけでなく、高校生でも多い現象なのですが、当然、知識が浅い段階では、頭の中に、知識が無造作に入っているだけなので、取り出す時に混乱するわけです。

 

例えば、クローゼットに衣服を適当にしまってしまうと、Tシャツはどこにある?靴下は?と取り出すのに時間がかかったり、間違えて取り出してしまうのと構造は似ていると思います。

 

そんな、理解の浅い段階(短期記憶)を深い知識(長期記憶)まで持っていくことができる唯一の方法が反復(復習)であるわけです。

 

生徒たちには、時に、エビングハウスの忘却曲線の話を行いますが、人間の記憶は本当に忘却するように作られているので、20分後には42%、1日後には7割近く忘れているのが普通であるという前提で、その反復回数を増やす必要があります。

 

そんなことを考えながら、今年のサマプロは徹底して復習を行う「徹底復習ジム」を必須とさせて頂きました。多くの反復を取ることが、長期記憶への定着の近道です。万全のサポートできるよう、全力尽くします。よろしくお願いいたします。