2014年01月22日

子どものやる気を引き出す! 親のアプローチ


恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。
 保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。
 われわれもいつも読みながら、自分自身の行動、言動に思いを馳せております。
出典:
マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行
「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」

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☆ 子どもに仕事を託す ☆
 お正月はいかがお過ごしでしたか?日本のお正月と言えば、こたつでみかんというイメージは古いでしょうか。
【Aの家庭】
子:「ちょっとティッシュ取って!」
母:「自分で取りなさい」
子:「みかん取って」
母:「・・・」
母:「テレビのリモコン取って」
子:「嫌だよ」
母:「なんて言うことをきかない子なの!」
 これは子どもの言うことは聞かないが、子どもは他人からの言うことを聞くことを強要される環境です。
【Bの家庭】
子:「ちょっとティッシュ取って!」
母:「はい。どうぞ」
子:「みかん取って」
母:「はい」
子:「テレビのリモコン取って」
母:「はい」
 こちらは子どもにとって、言うことは殆どすべて聞いてもらえる環境ですが、子どもが役に立つ環境はありません。
【Cの家庭】
母:「ちょっと、ティッシュとって!」
子:「いやだよ」
母:「お願いだから・・・」
子:「しょうがないな~」
(とってあげる)
母:「ありがとう」
子:「みかん取って」
母:「さっきティッシュ取ってくれたからね。はいどうぞ!」
子:「サンキュー」
 最後は子どもにとって、自分の言うことを聞いてもらえるし、
自分も他人の役に立てる機会がある環境です。
 子育てをする際、子どもの居場所づくりを考える必要があります。
 居場所とは、居間に会する人間関係のようなものです。
互いに「持ちつ持たれつ」です。英語で言えば、「give and take」
ということでしょうか。
 しかし、単に、「してもらうためにする」、「してもらったからする」という依存的な関係ではありません。どちらかと言えば、自分が他者に対して「役に立てる機会がある」「役に立てている」と子ども自身が実感する環境です。
 こんな居場所があれば、子どもは安心して社会の中でチャレンジ
できるのです。そして、社会の中で皆の居場所創りに貢献しようと
するはずです。

 新しい年を迎え、子どもに新しい家族の仕事を託してみてはいかがでしょうか。

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☆ 子どもの誤った行動を防ぐ ☆
 子どもに口うるさく言わなくても、子どもは親の背中を見て、躾けられていることに、普段気づく親は少ないのではないでしょうか。
 私が学校や学習塾で生徒の指導をしていた時、何回かカンニング事件に遭遇しました。
 カンニングがいけないことは、学齢児童・生徒であれば知っているにも関わらず、時々、カンニングをしてしまう生徒がいました。
 なぜ、カンニングをするのでしょうか?
 それは、罪悪感を超えて、またはリスクを予測しながらも、子どもにとって得るものがあるからです。
 一つは、賞賛を目的にしています。良い点数をとれば、親に褒められ、先生や仲間からも賞賛されるので、リスクと賞賛を超えて、カンニングという不適切な行動を通して賞賛をめざしてしまいます。
 もう一つは、批難を避けることを目的にしています。悪い点数をとれば親から叱られたり批難を受け、先生や仲間から馬鹿にされる可能性があります。そこで、その不快から逃れるために、カンニングをするのです。
 ここで注意したいのは、この場合の快、不快は、子どもの外からやってきていることです。カンニングをしてとった点数自体で子ども本人が不快になったり、不快になったりするのではないのです。
 つまり、まわりの人の対応次第で、子どもの誤った行動は防げそうです。
 では、次の4人の子どもに対するお母さんの対応で考えてみましょう。
太郎:「お母さん!100点取ったよ」
母 :「本当にえらいわね。それじゃ欲しがっていたゲームを買ってあげようかしら」

次郎:「お母さん!100点取ったよ」
母 :「次郎の頑張りが成果になって、お母さんも嬉しいわ」

三郎:「お母さん。30点だった」
母 :「何!?その点数。だから、お母さんいつも『勉強しなさい』っていっているでしょう。ゲームはしばらく取り上げね」

四郎:「お母さん。30点だった」
母 :「がっかりしているみたいね。難しかったの?」

 この4人の中で、もしかしたらカンニングをしてしまう可能性が高いのは誰なのか、もうお分かりですよね。
 日頃から、子どもにカンニングをしろとも、するなとも言わなくても、親の対応次第で子どもは行動を身につけているのです。
 親として、日頃の何気ないアプローチにも気をつけたいものです。