子どものやる気を引き出す!親のアプローチ
恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。
保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。
出典:
マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行
「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」
☆ ルビンの壺 ☆
以前、とある中学校区の保護者や地域の方々の集まる会の講師として、子育てについてお話しさせていただきました。講演では、生徒(子ども)と親(先生)の見ている世界は違うということをお伝えしました。
「ルビンの壺」と言われる絵をご存知の方も多いと思います。絵の中心を見ると壺に見えて、両脇を見ると二つの顔が向き合っているように見えるのです。
この二つの絵を同時に見ることはできず、壺として見ているときには、顔は認識できず、顔として見ているときは、壺を認識できません。人によって、どちらかの絵が極端によく見えるのです。
親と子、生徒と先生が、同じ「ルビンの壺」を見ていても、子ども(生徒)が壺を認識していて、保護者(先生)が顔を認識しているとしたら、同じ絵を見ているようで、違うものを見ているわけですから会話は成り立たないのです。
このギャップを埋めるには、「相手の関心に関心を向ける」以外に方法はありません。「相手の関心に関心を向ける」ということは、このメルマガでも何度となくお伝えしてきた共感という姿勢です。自分の認識や意識を一旦棚上げして、相手の見方で事象を見ることが共感なのです。
子どもが部屋でゲームをしている姿を見て、
親:「お母さんが何度も勉強しなさい!と言っているのに、何であな
たは勉強しないの!」
子:「わかってるよ!」
というやり取りは、親の見やすい視点でとらえているのです。これを、共感の視点で捉えると、
親:「今、勉強していないようね。あなたのことだから、今勉強しなきゃいけないことは十分わかっていると思うわ。そして、今、勉強していないのは、何か困っていること、問題があるのかしら・・・?」
子:「やらなきゃいけないのは、わかっているけれど、難しくてやる気にならないんだ」
親:「やっぱり、やらなきゃいけないことは意識していたのね。確かに、難しい問題だとやる気にならないわよね。もし、よければ、お母さんが少し教えようか」
子:「本当!助かる~。でも、お母さんにわかるかな~、結構難しいよ」
親:「そうなの、それじゃあ、一緒に考えましょうか」
子:「うん!」
親(先生)の視点で、ネガティブな感情むき出しに怒ることは簡単ですが、子どものやる気を伸ばしたいのなら、まず共感の姿勢で臨みましょう。
どうしても叱る必要があるのなら、その後でも遅くはないでしょう。
是非、子どもの視点に立ち、子どものやる気を引き出しましょう!