2020年05月30日

子どものやる気を引き出す!親のアプローチ


恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。

保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。

出典:

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行

「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」

 

 

☆ ルビンの壺 ☆ 

以前、とある中学校区の保護者や地域の方々の集まる会の講師として、子育てについてお話しさせていただきました。講演では、生徒(子ども)と親(先生)の見ている世界は違うということをお伝えしました。

 

「ルビンの壺」と言われる絵をご存知の方も多いと思います。絵の中心を見ると壺に見えて、両脇を見ると二つの顔が向き合っているように見えるのです。

 

この二つの絵を同時に見ることはできず、壺として見ているときには、顔は認識できず、顔として見ているときは、壺を認識できません。人によって、どちらかの絵が極端によく見えるのです。

 

親と子、生徒と先生が、同じ「ルビンの壺」を見ていても、子ども(生徒)が壺を認識していて、保護者(先生)が顔を認識しているとしたら、同じ絵を見ているようで、違うものを見ているわけですから会話は成り立たないのです。

 

このギャップを埋めるには、「相手の関心に関心を向ける」以外に方法はありません。「相手の関心に関心を向ける」ということは、このメルマガでも何度となくお伝えしてきた共感という姿勢です。自分の認識や意識を一旦棚上げして、相手の見方で事象を見ることが共感なのです。

 

子どもが部屋でゲームをしている姿を見て、

 

親:「お母さんが何度も勉強しなさい!と言っているのに、何であな

たは勉強しないの!」

 

子:「わかってるよ!」

というやり取りは、親の見やすい視点でとらえているのです。これを、共感の視点で捉えると、

 

親:「今、勉強していないようね。あなたのことだから、今勉強しなきゃいけないことは十分わかっていると思うわ。そして、今、勉強していないのは、何か困っていること、問題があるのかしら・・・?」

 

子:「やらなきゃいけないのは、わかっているけれど、難しくてやる気にならないんだ」

 

親:「やっぱり、やらなきゃいけないことは意識していたのね。確かに、難しい問題だとやる気にならないわよね。もし、よければ、お母さんが少し教えようか」

 

子:「本当!助かる~。でも、お母さんにわかるかな~、結構難しいよ」

 

親:「そうなの、それじゃあ、一緒に考えましょうか」

 

子:「うん!」

 

親(先生)の視点で、ネガティブな感情むき出しに怒ることは簡単ですが、子どものやる気を伸ばしたいのなら、まず共感の姿勢で臨みましょう。

 

どうしても叱る必要があるのなら、その後でも遅くはないでしょう。

是非、子どもの視点に立ち、子どものやる気を引き出しましょう!