2020年07月23日

子どものやる気を引き出す!親のアプローチ


恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。

 

保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。

 

出典:

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行

「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」

 

 

☆ 子どもの話を一杯聴こう! ☆  

 

◇話を聴くことは、実は話をすること以上に重要な側面があります。話を上手く聴けるようになれば、それだけで随分と違った人間関係が構築できる場合もあるのです。親子関係も同じで、子どもの話を親がしっかり聴いてあげるだけで、今までと違った関係性が生まれるはずです。

 

◇このメルマガでも何回となく言ってきましたが、子どもの話を聴くことで、子どものセルフ・エスティーム(自己重要感・自己有能感)が向上するのです。自分の話しを聴いてくれるということは、子どもにとって見れば、それだけで、親は自分のことを大切に思ってくれていると思えるからです。

 

お母さん:最近、学校どうなの?

 

A君 :学校どうなのって?別に。

 

お母さん:たとえば、勉強が難しくなってきたよとか、変な友だちがいて、めんどくさいよとか、色々あるじゃない。

 

A君 :別に何もないけど。まあ、数学の先生がちょっとね。

 

お母さん:数学の先生に何かあるんだ?

 

A君 :大したことじゃないよ。ただ、ちょっと僕と合わないだけ。

 

お母さん:そう。先生と合わないんじゃ、数学の授業辛いでしょ?

 

A君 :ちょっとだけだから、そうでもないけど。

 

お母さん:でも、どういう点で数学の先生と合わないって感じるの?

 

A君 :授業中にちょっと嫌味を言うんだよ。それがカチンとくる。

 

お母さん:そうなんだ。それは、嫌だわ。お母さんも。それじゃあ、授業中は、極力目立たないようにしているのね。そんな先生に関わらないように。

 

A君 :そうしているよ。嫌味を言われちゃ、頭に来るからさ。

◇話を聴くというのは、こういうことです。子どもの話を聴いて、自分の感想なり意見を言う。そして、子どもの意見を直ぐに否定しない。子どもの気持ちを尊重する。このような態度が、人の話を聴くということです。

 

◇こういう会話が出来るようになると、子どものコミュニケーション環境は良くなっていきますから、子どものセルフ・エスティームが高まることにつながるのです。今年は短い夏休みになってしまう地域が多いと思いますが、せっかく普段より一緒の時間が多くなることですから、子どもの話をしっかり聴いてみてはいかがでしょうか。

 

 

『子どもの話を素直に聴こう!』

 

 

☆ Iメッセージで会話をしてみよう! ☆

 

◇コミュニケーションスキルの中で、I(アイ)メッセージとYOU(ユー)メッセージという考え方があります。コーチングのスキルとしても有名なものなのですが、このIメッセージは、話し手を主語して、話し手の感情や考え方を伝えるもので、YOUメッセージは、聞き手を主語にして、話し手の感情や考えを伝えるものです。

 

たとえば、以下のようなものが、IメッセージとYOUメッセージです。

 

お母さん:お母さんはね、あなたがテスト前にこうやってテレビゲームをやっているのを見ると、なんだかイライラするんだけど!

 

お母さん:お母さんは、テスト前はあなたに勉強してほしいと思うんだけど!

 

お母さん:なんでテスト前なのに、あなたはテレビゲームをやっているの!そんなことでいいと思ってるの?!

 

お母さん:何回言ったら分かるの!テスト前になんで勉強しないのかなあ!

 

◇この4つのフレーズは、どれも「テスト前なんだから勉強しなさい」という内容ですが、どのフレーズが読者の皆さんには、しっくりきますか?

 

 

上二つは、Iメッセージと言われるものです。話し手であるお母さんの主語にして語っているものです。お母さんの気持ちや意見を聞き手に伝えているものです。

 

下二つは、YOUメッセージと言われるもので、聞き手を主語して、話し手であるお母さんが、評価を下しているものです。下二つは、メッセージの後に「だからあたなはダメなのよ!」という声が聞こえてこないでしょうか。

 

◇マイナスのYOUメッセージは、相手のセルフ・エスティーム(自己有能感)を下げてしまうのです。ですから、出来るならば、子どもに注意を喚起する時は、Iメッセージを使ってある行動を促してほしいと思います。
Iメッセージは、相手の感情や考えを無視することなく、自分の感情や考えを伝えることが出来る、便利なスキルです。

 

子どもと会話をする時は、Iメッセージを意識して使ってみたらいかがでしょうか。ちょっとまわりくどくはなりますが、感情的な衝突は少なくなるはずです。

 

『Iメッセージを活用しよう!』