子どものやる気を引き出す!親のアプローチ
恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。
保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。
出典:
マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行
「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」
☆ 相手の気持ちを理解しようとすること! ☆
◇今回は、私が、まだ塾の教室責任者をしていた時の話を書きたいと思います。
◇私の受け持ちの生徒のお母さんから電話がありました。娘と喧嘩をしたら、娘が家を出て行ってしまって、夜になっても帰ってこない!という相談でした。
◇娘さんが、「私のことなんて何も分かっていない!お母さんなんて、お母さんじゃない!」と言って、家を出て行ったということでした。
このお母さんとは何回も面談していたので、お母さんの何が、娘との喧嘩を引き起こしたのか、大体想像がつきました。
◇そのお母さんは、いつも正義を全面的に押し出して、「こうあらねばならない。こうするべきだ。」という態度で、子どもに接していました。
その日も、子どもの言い分も子どもの感情も受け入れる前に、正義を振りかざして、子どもの行為を評価してしまったのだと察しがつきました。
◇喧嘩をした時の会話は、お母さんによれば、こんな内容でした。
お母さん:今日の試験どうだったの?
Aさん:自信ないな・・・・。
お母さん:しっかり勉強しないからでしょ!テストの前に勉強するのは当たり前じゃない。
Aさん:でも、部活もきつかったし、B子ともいやな感じになってたし、
それにお母さんの仕事が忙しくって、夕飯は私が作っていた時もあったでしょ。
お母さん:そんな言い訳しても駄目よ。Aは、いつも他人のせいにするんだから。
◇こんな会話の後に先のAさんの捨て台詞があったのです。この電話での相談で、私は、Aさんのお母さんに言ったのは、以下のようなことです。
「まずは、Aさんの状況や感情を受け入れようとすることが大切です。Aさんからすれば、きっとお母さんに言いたいことだってあっただろうし、それにテストの結果の半分は、お母さんの仕事が遅かったことも原因だとも思っているのだろうから、その気持ちをしっかり受け止めて、それからAさんと向き合うべきだったのです。そうしないから、反発をしてしまったのではないでしょうか。気持ちを理解してくれる親がいて初めて、Aさんは救われるのだと思います。」
◇お母さんにも言い分はあるでしょうが、まずは子どもの気持ちを受け止めて、その後で正義を押し付けるのか、それとも正義を気づかせるのか、ここが考えどころなのです。子どもには、いろいろなことを十分理解できる能力があります。一方的な正義の押し付けは、逆効果になるだけかもしれません。
◇最後に結末を。その2日後、このお母さんとAさんは、ニコニコ笑いながら、私のところにきて、仲直りの様子を話してくれました。
『相手の気持ちをまずは理解しようとすること!』