2022年10月20日

子供のやる気を引き出す 親のアプローチ


恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。

保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。

出典:

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」

 

☆子どもに無条件をストロークを与え続ける!☆

 

◇数年前、TOKYO MXTVの「モーニングクロス」という番組に出て、その中で「子どもの遊び(体を使った)」を保証してほしいというようなことを発言してきました。

 

子どもは、大人が組織しないところで、子どもだけで「自治と参加」の精神を学んでほしいということと、体幹を鍛えてほしいと思ったからです。

 

勉強も大切なことですが、子ども同士の中で、しっかり関係性を構築してほしいのです。

 

◇さて、そういう関係を構築する上で大切になるのが、心のエネルギーです。そして、それは、つまり、自分の可能性を信じる力=自信です。

 

自分には何かをやる能力があるとか、自分はどんな状況でも何とかなるとか、自分に対する信頼がある状態を自信のある状態といいますが、そういう自信があるからこそ、他者との関係構築ができるのです。

 

◇そのような力は、他人にとって自分は重要であると実感している人が持てるものです。

 

つまり、セルフ・エスティームの高い人が、自信を持てるのです。

 

そして、そういう人は、自分自身を肯定することができます。
図式的に言うと、セルフ・エスティームが高くなっていく⇒自信が生まれる⇒自己肯定感が持てる。そんな流れです。感情です。

 

◇それでは、そのような流れになるためには、どういうコミュニケーションをとればよいでしょうか。

 

◇それは、交流分析の言うプラスのストローク、特に無条件のプラスのストローク(承認)を常時子どもに投げかけることです。

 

◇無条件のプラスのストロークとは、子どもが、何かをしたから褒めるというよりも、何もしなくても子どもがいるだけで、親として子どもを認めるというものです。

 

◇たとえば、テストで100点を取ったから褒めるというのは、条件付のプラスのストロークです。それに対して無条件のプラスのストロークは、どんな得点でも親として子どもに対して優しく接するということです。これは、ちょっと難しいかもしれませんが。

 

◇子どもの存在をいつでも関心を持って見つめていくと、子どものセルフ・エスティームは高まり、自己肯定感も高まっていくものです。セルフ・エスティームや自己肯定感が高まってくれば、何に対しても自信を持って臨めるようになりますし、新しいことをして、たとえ失敗しても、失敗から何かを学ぶようになっていくのです。

 

◇私たちは、子どもの良い面と悪い面を同時に認めることです。

 

そして、良い面に関心を示して、良い面を伸ばしていこうとすることです。

そうすれば、子どもは自分自身の可能性を信じられるようになります。

そうなれば、子どものやる気は断然高まってくるはずです。

『子どもに無条件をストロークを与え続ける!』

 

 

☆期待する行動に注目し、承認する!☆

◇子どもの行動は試行錯誤の繰り返しです。親が子どもの行動の中からどんな行動に関心を示すかで、子どもの行動が変わってくるのです。子どもの行動の中から、子ども自身のために、どういう行動を取るのがよいのか、親がそれとなく知らせることが重要です。良い行動が継続するかどうかは親の対応にかかっています。

 

母:「太郎!テレビばかり見てないで少しは勉強しなさい」

 

太郎:「これが終わったらやるよ!」

 

母:「いつも、そう言ってやらないんだから」

 

太郎:「やればいいんだろう!(自分の部屋にこもる)」

 

◇翌日、太郎は珍しく勉強しています。お母さんは、心の中でやっとやる気になったとホッとしていますが、それだけなのです。その行動に対して、承認をしないのです。これでは、子どもが自主的に勉強する習慣は身につきません。

 

◇親というのは、「子どもが勉強するのは当たり前」、「親が望むことをするのは当たり前」と思いがちです。

 

そして、子どもが期待通りの行動をしなければとやかく口を出します。逆に親が望むことをしている時は、積極的にコミュニケーションをしないものです。特に承認をしないものです。

 

母:「太郎!勉強がんばっているのね。おやつよ!」

 

太郎:「ありがとう!明日までにやらなきゃいけない宿題なんだ」

 

母:「太郎の一生懸命勉強している姿を見ると、お母さんあなたが成長したんだと思って嬉しくなるわ。もしわからないところがあったら、お母さんのわかる範囲で教えてあげるわよ」

 

太郎:「ありがとう!でも、お母さんわかるの?」

 

母:「何、生意気なことを言って・・・。だから『お母さんがわかる範囲で・・・』って言ったでしょう」

 

太郎:「・・・」

 

◇子どもが好ましい行動、親が望む行動をしている時にこそ、肯定的な声をかけて承認しましょう。
親の肯定的なアプローチが子どもが好ましい行動を選択する重要な機会なのです。