2012年10月26日

教務便り


こんにちは、安田です。
最近、めっきり寒くなってきて、生徒たちの中にも、マスクをしたり、風邪を引いたりしている人も見受けられるようになりました。
 受験生は特に、これからが入試本番の季節となりますので、体調管理には十分留意してもらい、万全の態勢で勉強ができる状態にしてもらいたいと思います。

 さて、今回の教務便りでは、「学習指導要領改訂による国語の取り扱い」と「言葉の効能」について、稚拙ながら書かせて頂きたいと思います。
 まず、特集でも取り上げました、次年度から英語・国語で実施される高校指導要領改訂ですが、現行の「国語表現Ⅰ・Ⅱ」「国語総合」「現代文」「古典」「古典講読」の6科目から、
「国語表現」「国語総合」「現代文A」「現代文B」「古典A」「古典B」の6科目にわかれます。
 現行の「国語表現Ⅰ・Ⅱ」は「国語表現」の1科目に統合。
 「国語総合」は現行の科目特性を踏襲しつつも、現代文の分野で論理力の構築や記述力の養成にも、今まで以上時間が割かれることとなっています。また、古典の分野では、古文と漢文の割合は同等のまま、想像力の強化を目標の1つとして追加されており、現代語訳に頼らない古文読解の力を養成することを目的としています。
 次に、現代文・古典はそれぞれA・Bに分かれますが、地歴の科目でもあるように、現代文A・古典Aは広く浅くといった教養科目としての色合いが強くなり、現代文B・古典Bが現行の現代文・古典を踏襲した科目となります。
 この改訂について、入試方式でも影響があると見られます。
 ひとつは、国語の入試科目として現代文・古文・漢文を網羅した「国語総合」のみを入試科目に課すパターン。
 もうひとつは、「国語総合・現代文B・古典B」を入試科目に課すというパターンです。現行の入試はこのパターンとほぼ変わりありません。
 しかし、国語総合での特徴である「古典に関連する近代以降の文章を含めること」という点と、古典Bでの「古典についての評論文などを用いることができる」という点が反映された場合、現代文と古文の融合問題が今まで以上に多くなる可能性もあります。
 また、明治期の文語文や近代以降の漢詩文などが古典として出題される可能性もあります。
 そのため、現代文・古典の力を共に高めていく必要があるように思われます。特に、今回の古典Bでも取り上げられていた、「想像力」これは読解力にも通ずる、重要なポイントですので、国語が苦手な人は、想像力を鍛えることも必要ではないかと考えています。
 次に「言葉の効能」について書かせていただきます。
 日本では「言霊」という言葉があるくらい、昔からその精神性については信じられてきました。
 実際、生徒達を見ていると、その影響というものは私たちの心理状況に大きな役割を果たしていると思います。
 例えば、テスト前に「この科目は絶対良い点数を取ります」と断言してくれた生徒は、実際に90点や100点という高得点を収めてくれることも多くあります。
 もちろん、「できない~」と言いながらも陰で一生懸命努力を積み重ねてくれる生徒もいますので、一概には言えない部分もありますが、「多分ムリ」と言っている生徒が実際に結果が芳しくないことの割合と考えると、言葉の効能は大きいのではないかと思います。
 
 さて、そんな言葉1つで何がかわるのでしょうか。
 1つは、その目標に対しての気持ちの変化であると思います。
 「良い点数を取る」と思った限りは、その目標に向けて頑張ろうという気持ちが芽生えると思います。
 2つめに、気持ちの変化が生まれると行動に現れるということだと思います。
 頑張ろうという気持ちになれると、そのために何をすれば、できるようになるのかを自然と考え、行動に移せるようになると思います。
 そして、最後に大切なことがあります。それは、その口に出したことや、今頑張っていることは、必ず成し遂げられると思い、信じることです。
 自信たっぷりで行動が伴わないのはもってのほかですが、自信を持てないと目標に向けて頑張ろうと思っていても、これで本当にいいのかと立ち止まったり、考え込んだりすることもあると思います。
 そんな時、自分で自分自身を信じることができれば、そして、それだけのことをやったと自負できていれば、不安に迷うことはないと思います。
 そのためには、まず初めに口に出す、または思う言葉を、是非、言い切ってもらいたいと思います。
 「○○したいけど、できるかどうか・・・」とか「○○したい」ではいけません。これは、「やっぱりできなかった」「したいと思っていたけど、うまくいかなかった」と自分の心に逃げ道を与えている典型と言えると思います。
 そのため、行動を起こす際には「○○する」という言い切りの言葉から始め、その次へと繋げてもらいたいと思います。

 ちなみに、最近の私の「○○する」で成果をあげ続けているのは「禁煙する」で、2010年9月から2年以上継続できています。この調子で他のことも頑張ります。