教務便り
ご無沙汰しております。安田です。今月は、10月21日に本校で実施した入試説明会の準備に大忙しでした。4月にも入試説明会を行いましたが、その時とは違う情報をお持ち帰り頂き「来てよかった」と思っていただける会にしたいと思い、情報や資料を読み込み、作成いたしました。少しでも多くの情報をお伝えできていれば幸甚です。
さて、中間テストも徐々に返却されてきており、今回の勉強の成果が見られる生徒もいれば、なかなか芳しくない生徒もおります。
点数に一喜一憂してしまう気持ちもわかります。私も、どうしてもその部分は抜けきれないのですが、それで生徒を叱ったとしても、本当に大切なところは伝わらないのではないかと感じています。
■良かった点を見る
まず、これを意識しております。
点数が悪かったところ、できていないところに目を向けがちで、言いたくなりますが、それはきっと生徒本人も同じ気持ちだと考えるからです。自分のできていないところを注意されたり、言われたりすると、反発の感情が生まれてしまい、それ以降何を言っても聞かないという悪循環が生まれてしまいます。
そうならないために、まずは、良かった点から話を進めていくこと、そして、悪かった科目については、本人自身がどのように感じたのかを傾聴する必要があるのではないかと考えています。
アドバイスとして、こちらが提案することは良いと思いますが、強制力が働いてしまいますと、それに対し反発を起こす場合もあります。
また、強制を強いた方も、それをしていないことに腹を立ててしまい、悪循環に陥るというケースが見られますので、そういったことにならないような話を進めていきたいと考えています。
■考えさせる
大人の目線から見ると、どこが原因で、なにが足りなかったのかは、よく見えてくることだと思います。
しかし、それを指摘することは必ずしも解決につながるとはいえない場合もございます。
それは、本人自身にその意識がない場合です。
勉強でも、ダイエットでもなんでもそうだと思いますが、本人が「これでいい」と思っていたら、それを強制的に変えさせることは非常に難しいと思います。
そのため、答えを言ってしまうのではなく、何が原因だったのか、またその改善策はどうすればいいのかを考えさせることが必要ではないかと考えています。
初めは、そこじゃないだろう。。というようなことを言うこともあるかもしれません。適当に答えているのでは?と思うこともあるかもしれません。
しかし、そこで怒ってしまっては、話はストップしてしまいます。
そこで、さらに質問を繰り返し、突き詰めていくことで、本人の意識を「原因へと落とし込んでいくこと」で、その重要性に気付かせることができます。
「どこが、どのようにダメだった」「次はこうすればよい」ということまで、本人の口から出てくるようになれば、次はその実践に移せるように、ワンランク上の話ができるようになっていきます。
中学、高校時代に、このような考え方を身につけることは、将来社会に出た時にも役立つと考えています。
先日の入試説明会でもお話させて頂きましたが、現在の中3生以下の学年は、教育改革における激動の時代へと突入すると考えられます。
大学入試改革に始まり、その入試に対応するために、高校での学び、中学校での学び、小学校での学び、それぞれが大きく変わろうとしています。
その中で、新たに問われる力に、「主体性」「多様性」「協働性」があります。
自ら主体的に、多様な人々と、協働して物事を成し遂げていく力が、これにあたります。
それを身につける場の1つとして、アクティブラーニングがあります。その中で、発言することの難しさや、協力して進めていくことや、いろんな人と話すことの重要性などが学べるのではないかと思います。
また、アクティブラーニング以外にも、英語の4技能(書く、読む。聞く、話す)が重要視されたり、またプログラミングが科目として取り入れられるなど大きく変わってまいります。
私が子供時代には、パソコンはまだまだ珍しいものでしたが、今は一家に一台、ともすると1人1台所有していることもあります。
教育の現場でも、プロジェクターの使用や、iPadなどのタブレットの活用など、黒板にチョーク、ノートに参考書といった時代ではなくなりつつあります。
しかし、知識、技能という根本的な力がないと、考える土壌がないものと同じですので、今まで通りの学習が大切なのは言うまでもございません。
その知識をもとに、より深く考察を深め、他と協力し合って、物事を進めていく力を意識的につけていくことこそ、これからの社会に必要な力だといえそうです。
その1歩として、自分自身のことは自分自身でしっかりと考え、行動に移せるようになってもらいたいと考えております。
サポートはもちろん致しますので、生徒の皆さん、未来につながる大きな1歩を踏み出していきましょう。