2017年11月27日

教務便り


ご無沙汰しております。安田です。今回の期末テスト前の定期テスト対策講座では、新しい取り組みを行ってまいりました。

 

「ああしなさい」「こうしなさい」という指示や「こうしたらいいよ」というアドバイスだけでは、人はなかなか変わろうとはしません。

 

どういったときに、人は変わるのか。それは「行動」に移した時に、その変化がみられていきます。

 

実際にしてみて初めてわかることも多いと思いますので、特に中学生は、段々と大人になっていく年代でもあり、大人からの強制には反発する気持ちが先に生まれることが多いのも事実です。

 

そこで、今回の期末テスト前の定期テスト対策講座では、前回の中間で行った「PM(プロジェクトマネジメント)」の強化と、新しく「CT(コーチングタイム)」を導入しました。

 

PMについては、前回は計画を立てさせ、その通りに実行しようということで始めましたが、実際、その計画通りに行っていない生徒もちらほら見受けられました。

 

そのため、今回は毎日PM通りに実行したかを確かめる時間を設けました。PMの用紙と実施したテキストを持参させて、1つ1つ突合せを行いました。

 

初めは、生徒も嫌がるのかなと思っていたのですが、列をなして並んでくれて、またその日実施したことを、詳しく報告してくれるではないですか。これは、本当に嬉しい誤算でした。

 

また私たちも、生徒がしたことの「承認」をすることや「激励」することもでき、また計画通り行っていなければ、これを明日取り戻そうなどと、アドバイスもタイムリーに行うことができ、非常に有意義な時間であったと思います。

 

中には、PM用紙を忘れたり、見ないままに勉強をする生徒も、少数ですがいましたので、これをゼロにしていくために、通塾して机に座ったらすぐにPMの用紙を確認することを徹底させるように、途中から修正も加えました。

 

計画を立て、それを実行して、結果を残せると、それが自信となり、よい循環が生まれていくと信じ、これからも継続するとともに、反省点は改善していきたいと思います。

 

次に、今回初めて導入した「CT」のご報告です。入試という目標がなく、どうしても緩みがちな中1・中2生の意識改革には、どうすべきかと考えていました。過去にも単発で生徒たちを集めて、アクティブラーニングを行ったこともありますが、すぐに結果に結びつくものでももちろんありません。

 

また、部活の試合などもあり、なかなか全員を集めることが難しいというハードルもございました。

 

それを解消しようと考えて行ったのが、今回のCTです。

 

こちらから一方的に話をしたところで「そうはいっても・・・」という斜に構えた態度で聞かれることも十分に予想できましたので、アクティブラーニング形式での実施としました。

 

まず初めにアンケートを実施。

 

今回は5項目に絞り

①やる気がでない時

②勉強の仕方

③得意不得意のバランス

④得意教科を作るには

⑤高校入試へのイメージ

 

について答えてもらい、その回答を全員で共有しながら、話をすすめていきました。

 

①では対処法を発表してもらったり②では科目別に得意な生徒が独自の勉強法を聞き、全員と共有しました。

 

④では、グループディスカッションも設けて、意見をまとめてもらいました。自然とリーディングをする生徒、話を回していく生徒、書記をする生徒など、学年を越えて、それぞれが意見を言いあう姿が見られました。

 

そして、⑤ではみんなが受験に不安を抱えていることもわかり、入試についての概略を私から話をしました。

 

内申点の話。オール4キープすれば、東も見えてくるよとか、オール3がなければ、甲山高校が厳しいから、2は絶対になくしていこうなどと話を行いました。

 

また、生徒の反応が一番良かったのは「まだ間に合う」という話です。この成績じゃ届かないのかなという不安は、表面的には出ないものの奥底には潜んでいるのがわかり、実は不安と戦っているところもあるのではないかと思いました。

 

私たちは自身でも受験の経験もあり、また、生徒たちを送り出してきた経験もありますので、まだ中1・中2の段階で諦めることはないというのは実感として持っていますが、未知の世界である生徒には、やはり大きな壁に感じるんだなと思いました。

 

「まだ間に合う」と言いましたが、何もしないで間に合うわけではもちろんありません。今は志望校がなくても、自分が将来行きたいと思う高校が出てきた時に、選べるだけの成績を取っていこう。自分の胸に手を当ててみて、今そんな勉強ができているかどうか考えてみてください。できていないなと思う人もいると思います。そう思うなら、今から変えていけば、まだ間に合います。間に合わせるために、自分の最高の努力をしてみようと話したところ、うなずきながら話を聞いてくれる生徒、実際に胸に手を当ててくれた生徒、はっとしたような表情を見せてくれた生徒など、一様にやる気が見えたのが嬉しく思いました。

 

その火が、いつまで持つかわかりませんが、すぐに消えてしまいそうなものであっても、こういった機会を多く持つことで、大きな火に育てていきたいと思います。

 

ご家庭でも、生徒たちの頑張りを認め、火を育てて頂ければ、嬉しく思います。