2012年04月18日

5学区制へ


新中1生より、兵庫県公立高校の学区が再編 5学区制へ
(神戸新聞より抜粋)

兵庫県内公立高校普通科の学区について約50年ぶりの大改革を検討してきた「県高等学校通学区域検討委員会」(梶田叡一委員長)が報告書をまとめ、28日午前、大西孝・県教育長に提出した。複数志願選抜制度の全学区導入を前提とし、「16学区から5学区に再編することが望ましい」とした。導入は現在の中学1年生の入試をめどにした。(本田純一)
 対象は、単位制を除く全日制普通科95校。現行の16学区だと、受験できる高校は3~12校と選択肢が少ないため、検討委は「多様に選択できる権利を保障していくことが重要」とし、神戸・芦屋・淡路▽阪神・丹波▽播磨東▽播磨西▽但馬‐の5学区案を示した。選択肢は7~29校に増える。
 学区を越えて受験できる自由学区の見直しにも言及。複雑で分かりにくい制度を改め、市区町単位で双方向から受験できるようにするなど、地域の不公平感の解消を求めた。
 学区が広がると、複数志願選抜制度で受験生が第1、2志望に次いで「その他校」を希望していた場合、遠距離通学が生じる懸念がある。検討委はこの点にも触れ、受験生の意に反した遠距離通学にならないような取り扱いや、通学費支援の検討を求めた。
 検討委が6月末に素案を公表した後、但馬地域などが強く反発。こうした声に配慮し、地元中学の受験生を優先する但馬独自の選抜制度「連携校方式」を募集定員の一定の割合について残し、複数志願選抜制度と併用させることを示した。
 実施時期は「2014年度入学者選抜(14年2、3月実施)からの変更が望ましい」とする一方、「周到な準備期間の確保を考慮する必要がある」と付け加えた。
 報告書提出後に会見した梶田委員長は「委員の中に異論もあったが、変革が必要だという方向性は一致した。子どもたちに混乱がないように配慮し、実施計画をつくってほしい」と話した。
 県教育委員会は「来年早々にも実施計画を策定したい」としている。
【複数志願選抜制度】 受験生は1校、または2校の高校を志願できる。第1志望校には加算点がある。第1、2志望に加え、「その他校」も希望すると、第1、2志望校が不合格でも、一定の得点があれば学区内で定員を満たしていない高校で合格となる。特別な事情がない限り、入学しなければならない。現在、但馬、丹有、淡路を除く学区で実施されている