2025年02月07日

子どものやる気を引き出す 親のアプローチ


恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。

保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。

出典:

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行

「子どものやる気を引き出す親のアプローチ」

 

☆子どもの言語環境を意識する!☆

 

◇ものには言いようがあるとよく言われますが、子育てにも当てはまります。それは、子どもの言動に対しての親の言いようです。

 

◇子育ての言語環境は、その後の子どもの成長にとって非常に大きな意味を持ちます。そして、大人になってどういう言語表現を使うかということにも影響を与えます。

 

◇たとえば私のことで言えば、私は、横浜の下町のアパートで生まれました。四畳半の部屋しかなく、流しと便所は共同の、それこそ江戸時代に出てくる長屋のようなアパートだったのです。親父は、広島から出てきて、広島弁となぜか河内弁を使い、お袋は、佐賀県出身なので、九州弁を使って話していました。そして、周りの大人たちは、下町風の横浜弁を(つまり、上品な言葉ではない)使っていました。

 

◇そんな言語環境にいた私は、今でも講演などで、ガサツな言葉を使ってしまう時がありますし、日常的にもひどい言葉を使ってしまうことがあります。それが私にとっての日常になってしまっていたので、意識しない限り、ガサツな言葉がいまだ自然と出てきます。しかし幸い、私は、二人にとって年老いてからの子どもであったので、愛情だけは、しっかり注がれました。

「鉄信は、賢いから大人になったら何でもできるよ」なんてお袋からは、いつも褒められ、親父からは、

 

「俺も頭が良かったからお前も大丈夫だ!」なんて言われて育ちました。

 

親の声掛けが私の場合、大変良かったと今も思っています。

 

◇ちょっと話がずれましたが、子どもに対して、周りがどんな表現で接するのかは、子どものその後を決定するかもしれないほど、重要なことです。であれば、少しは親が意識して子どもに接する時の言語表現を良いものにしていくようにしたいものです。

◇その時に参考になるのが、リフレーミングという考え方です。

たとえば、以下に同じ意味で、違う表現を書きます。

 

臆病────慎重

 

落ち着きがない────活発

 

元気がない────穏やか

 

無鉄砲────勇気がある

 

約束を守らない────おおらか/こだわらない

 

優柔不断────柔軟性がある

 

頑固──芯がある/信念がある

 

 

◇行動が良いのかどうなのか、性質が良いのかどうなのか、これは、自分が置かれた状況によって違ってきます。

 

「元気がよい!」だけでは、良いのかどうなのかは、決定されません。運動場で「元気がよい」のは、OKだと思いますが、お葬式の場で「元気が良い」のは、NGです。物事は、状況とか環境で、良くも悪くもなるものです。

 

そういう状況や環境を変えて、行動を見てみると、マイナスの表現もプラスになったり、プラスの表現もマイナスになったりするものです。

 

こういう言い換えを時に応じて子どもにしてほしいのです。

 

◇また、こういう言い方も考えてほしいと思います。

「勉強しなければ、入試に落ちる!」

 

「勉強すれば、入試に受かる!」

◇どちらも同じメッセージですが、どちらが言語環境としていいのか一目瞭然です。子どもを脅してやらせる言語表現と、子どもを促す言語表現では、当然、後者が良いはずです。

子どもが積極的になる表現を数多く使っていきたいものです。子どもを取り巻く言語環境を少し意識してみてください。

 

『子どもの言語環境を意識する!』