2017年10月26日

2020年問題~教育の抜本的改革について


今月号に「まるわかりブック」のvol.26とvol27を同封させて頂きました。(10/21の高校入試説明会にご出席頂きました方にはその日にお渡しをさせて頂いております)

 

vol26では、「激変 公立高校入試 こんな『記述問題』見たことがない!」というテーマで、2020年の大学入試改革に伴って、高校入試が大きく変化しつつある現状をわかりやすくまとめてくれております。

 

またvol27では、「ドキドキッ!まだ先?どうなるの、うちの子の大学入試」というテーマで、文科省の諮問機関である中央教育審議会の答申の最新情報をお伝えしています。

 

このどちらも、2020年に改訂される大学入試改革を源にした改訂が一部先行して、高校入試や中学入試はもちろん、学校現場やわれわれ私塾においても恐ろしいスピードで進んでいっております。

 

10/21の高校入試説明会でもその根底となる方針や理由をご説明いたしましたが、お越しでない皆様にもそのエッセンスを少しお伝えしたいと思います。

 

まず、この2020年の大学入試改革については、明治維新以来と言われる本当に抜本的な改革を目指しているということです。

 

我々や保護者の方の世代からすると、考え方を180度転換頂かないといけないほどの大改革となっています。

 

日本の教育がだめだ、変わらない、詰め込み教育偏重や脱ゆとりなど色々な形で日本の教育は路線を転換してきましたが、そういった小手先の転換ではなく、最終の「大学入試」が変わらない限り、何も変わらないと言われてきた大きな課題を、その「大学入試」を改革することによって、幼児教育、小学校、中学校、高等学校とそれぞれの教育を大改革してしまうという文科省の大きな舵取りの転換なわけです。

 

具体的には、10~20年後には日本の現在の職業の約50%が、AI(人口知能)にとって代わられ、必然的にクリエイティブな仕事に人間がつかざるを得ないという社会の大きな変化やグローバル化やIT化で、知識・技能を習得するだけでなく、それをどうやって活用するかを問われる社会になっていくと考えられており、我々大人が想像しているよりはるかに速いスピードで変化をしています。

 

それに対応できる未来の子供たちを育てるために、学力の3要素として、今までの知識技能の習得、表現力・判断力・表現力に加え、自主性・多様性・協働性の能力を求めらられる大変革です。

 

また特集を組んで詳しくご説明したいと思いますが、英語は4技能(読む・書くに加え、話す・聞く)能力が問われ、小学生にプログラミングの授業が行われ、小学5年生から英語が教科化(教科になればテストがあり、評価がされるということです)になり、答えが複数ある記述式の問題を条件に合うように、考え、それをまとめていくという能力を問われるわけです。

 

それが現在の中3以下の学年からになります。うかうかしていらないことをお伝えできたでしょうか?!

 

アドバンスにおいても、アクティブラーニング(主体的に多様性を持って、協働して学ぶ授業)を現在、研究し、試行錯誤しながら授業を行っております。

 

ただ、学校の授業はアクティブラーニングを主体としていく方向性だとしても、私塾の役割はその学校教育でどうしてもついていけない生徒の受け皿になる必要もあり、すべてがすべてアクティブラーニングが適しているとは言えない問題もあり、これから試行錯誤を重ねていく必要があると考えております。

 

英語の4技能については、次年度なるべく早い段階で、「話す・聞く」の授業を組み込み、また読む・書くについてもITを駆使した授業を展開できないかと鋭意検討を進めております。

 

小学生のプログラミング授業についても、現在かなり検討が進んでおり、次年度に向けて試験的授業をまもなく行える状況にはあります。そういった試行を経て、本格的に授業として確立をする方向で進めております。

 

プログラミングなどはSEさんがやるお仕事などという印象は、既に過去のもので、これからは全員がプログラミングを行わないといけない時代に突入していくわけです。