2025年10月02日

9/30発表 進学希望調査の結果について


兵庫県 公立高校入試に向けた進学希望調査(2025年度入試)

兵庫県教育委員会より、来春入学の公立高校入試に向けた「進学希望調査(91日時点)」の結果が発表されました。
お子さまの進路を考えるうえで参考になるポイントを、保護者の皆さま向けに整理しました。

 

1.高校進学希望率は99.2%

 

2025年3月に卒業予定の中学3年生は 43,147人(前年比+141人)
そのうち 99.2 が高校進学を希望しており、ほぼ全員が進学の道を選んでいます。

 

進路の内訳は以下のとおりです:

 

  • 県内公立高校80.7%(34,833人)
  • 県内私立高校6.2%(2,691人)
  • 県外私立高校3.1%(1,356人)
  • 就職0.2%(74人)
  • 未定0.3%(137人)

特に注目すべきは、県内外の私立高校を希望する生徒が 9.3% と過去最多になった点です。
来年度から始まる 高校授業料の無償化制度 が大きく影響していると考えられます。

 

 

2.新設校の志望動向

 

  • 来春開校予定の「姫路市立高校(仮称)」には 589人が希望
  • 今春開校した6つの県立新設校では、姫路海稜高校が普通科・地域科学探究科ともに定員を超える人気を集めました。
  • 一方で、そのほかの新設校は定員割れが目立っており、県教委は「開校間もなく特色が見えにくいことが影響しているのでは」としています。

 

 

3.学科別の希望状況

 

  • 普通科:22,816人(前年比 ▲423人)
  • 専門学科:7,010人(+84人)
  • 総合学科:3,981人(▲217人)

普通科志望は減少傾向にあり、専門学科の人気が少しずつ高まっていることが分かります。
将来を見据えた特色ある学びを求める家庭が増えているといえます。

 

 

4.希望倍率の高い人気校

 

倍率の上位は、理数系や探究型の学科が中心です。

  1. 市西宮(グローバル・サイエンス)3.08
  2. 御影(文理探究)2.73
  3. 神戸(総合理学)2.65
  4. 農業(動物科学)2.65
  5. 加古川東(理数)2.48

 

 

5.進路を考える上での視点

 

  • 高校授業料無償化 により、私立高校を含めた幅広い選択肢が現実的に。
  • 新設校の動向 に注意(校風や進学実績が固まるまで数年かかる場合あり)。
  • 倍率の高い人気校 は早めの準備が必須。

10月下旬には、公立・私立ともに正式な募集定員が発表されます。
保護者の皆さまは、「無償化による進学環境の変化」と「倍率の動向」の両方を意識しつつ、お子さまと一緒に志望校を検討していく時期です。

 

 

6.抑えておきたいポイント

 

進学希望調査は「受験生全体の動き」を知るうえで大切な資料です。ここから、保護者が押さえておきたい視点をお伝えします。

  1. 私立も含めて現実的に検討を
     無償化で私立の選択肢が広がりました。学費面の負担が軽くなることで「公立第一志望+私立併願」の組み合わせがより取りやすくなります。
  2. 倍率の高さ=リスク管理を忘れずに
     人気校は毎年高倍率が続きます。第一志望一本ではなく、安全校・挑戦校のバランスを塾と相談しながら考えることが大切です。
  3. 新設校の判断は慎重に
     新しい学校は特色づくりの途中段階です。「進学実績」「学校の雰囲気」が見えにくい点を理解したうえで選びましょう。説明会や学校見学で具体的な印象を確認するのがおすすめです。
  4. 学科選びが将来に直結する
     普通科だけでなく、専門学科・探究学科の人気も上昇中です。お子さまの「興味関心」と「将来の進路」を結びつけるチャンスと捉えてください。

 

 

まとめ

 

進学希望調査の結果から見えてくるのは、

  • 無償化で広がった進学の選択肢
  • 理数・探究分野への人気集中
  • 新設校をどう評価するかという課題

保護者としては、数字の動向に振り回されるのではなく「わが子に合った環境はどこか」を一緒に考えていくことが大切です。

アドバンスとしましても、最新の倍率や出願動向を踏まえて、一人ひとりに合った進路相談を行っていきますので、ぜひ気軽にご相談ください。