2020年09月25日

子供のやる気を引き出す 親のアプローチ


恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。

保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。

出典:

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行

「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」

 

☆行動コストを下げた表現を!

 

◇子どもたちが自主的に勉強して欲しいと望むのは親としては当然のことですが、自主的に毎日ある一定の時間、勉強して欲しいと思うのならば、親の方もその水準をちょっと考えた方が良いかもしれません。

 

そして、何のために毎日勉強するのかも明確にしておいた方がよいかもしれません。

 

 

◇次に挙げる二つの約束は、どちらがやりやすいでしょうか。

 

1.毎日2時間勉強をする。

2.毎日15分漢字の練習をする。

 

 

◇どうでしょうか。1の場合は、行動コストが非常に高いのではないでしょうか。

 

毎日2時間も勉強をする!なんて並大抵の努力ではありません。

 

もし子どもにそんな約束をしようとすれば、子どもは頑張って抵抗

するか、黙って聞いて、そんなことできるわけないじゃん!ということ

になってしまいかねません。

◇それに比べて2の場合はたった15分やればよいのです。

 

これなら出来る!と子どもが思えれば、この約束は100%でなくても果たされる可能性が高いのではないでしょうか。それは、行動コストが低いからです。

 

 

◇私たち親は、毎日やるべきことに関しては、簡単に出来そうだと子どもが思えるものを約束することです。

 

そのほうが、回り道なように見えて、案外早道だったりするからです。

 

 

◇そしてもう一つは、やる内容を明確にすることです。

 

上の約束の例で言えば、1の場合は、2時間何を勉強するのか分からないのに対して、2の場合は具体的になっていてやることが簡単です。

 

やることが難しいものだと明確であっても行動コストは上がってしまうので、毎日取り組むものに関しては、簡単なものを提案する方が効果的なのです。

 

 

◇そしてもう一つは、毎日やる理由と目的を明確にすることです。やる理由については、「塵も積もれば山となる」式の考え方でも良いと思います。

 

たとえば、「1日15分やれば、365日で91時間以上にもなるのだ。これを1週間に1回15分にすれば、年間でたったの13時間

だ。毎日やればやっただけ、あなたは前に進むのだ。」こんな感じでも良いのです。

 

 

◇それでは、やる目的ですが、心理学では、近接目的と遠隔目的という考え方があります。

 

遠隔目的は、大きくなったらこうなるためとか、大学受験のためとか、遠い将来のためにやるというものです。

 

遠隔目的だけだと子どもたちは、なかなかやる気になりません。イメージがしにくいからです。これも行動コストの面からいうと、コストが高いのです。

 

 

◇逆に近接目的は、言葉が示すように、目的を小さく具体的にして、自分の現状に近い所に目的を置くというものです。

 

目的を積み重ねて、大きな目的にしていくというものですから、行動コストは低くなります。

 

先ほどの15分毎日やろうということと同じです。

 

近接目的は、次のテストまでにこの点数を取ろうとか、次は、英検を3級取ろうとか、すぐにやってくる結果を目指させるということです。

 

 

『行動コストを低くして、子どもの行動を促そう!』