子どものやる気を引き出す! 親のアプローチ
恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。
保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。
われわれもいつも読みながら、自分自身の行動、言動に思いを馳せております。
出典:
マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行
「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」
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☆ きょうだいを比較しない ☆
きょうだいなのに、全く性格が違う。という話を聞きませんか。むしろ、我が家の子ども達がまさにその通り。という方もいらっしゃるかもしれません。
上の子は、よく話をするのに、下の子は、大人しい。しかし、上の子のお尻は重いのに、下の子のお尻は軽い。
上の子は、勉強ができるのに、下の子はできない。しかし、上の子は運動が苦手だけれど、下の子は運動が得意。
上の子は几帳面なのに、下の子は、だらしない。しかし、上の子は神経質で、下の子はおおらか。などの、きょうだいの違いです。
同じ家庭で同じように育てているのに、なぜ、こんなにも性格が違うのでしょうか?
子どもたちは、誰でも親から注目されたいという欲求を持っています。そこで、上のお兄ちゃん或いはお姉ちゃんが勉強ができるという注目を親や周りから得られているとすると、下の子は同じ勉強の土俵で上の子を凌ぐ注目を得るには至難の業だと感じるかもしれません。
そして、注目を得るために別の分野で秀でようという戦略を立てることがあるのです。勿論無意識のうちで・・・
きょうだいそれぞれの性格が、公平に親からの注目を得られるときには大きな問題はないかもしれません。しかし、ある一つの価値観だけで子どもを見ていると、きょうだいどちらかの長所を見逃してしまうかもしれません。
更に心配なことは、親の期待する分野で注目されないなら、親に迷惑をかけることで注目を得ようと行動する子どもに育ててしまう可能性があることです。
大切なことは、二つです。
一つは、親が単一的な価値で兄弟にレッテルを貼らずに、それぞれの長所に注目すること。
もう一つは、同じ分野でそれぞれの才能を引き出したいと考えるなら、きょうだいの比較を避けることです。それぞれの成長を承認することが大切です。
互いに競争させて伸ばそうとする子育てには、思いがけないリスクが潜んでいるのです。
☆本音を伝えて、子どもを動かす☆
母:「太郎!なんであなたの部屋こんなに汚いの!?少しは掃除しなさい。わかった!」
太郎:「いいじゃん。おれの部屋なんだから・・・」
母:「何を生意気なこと言っているの!部屋が汚いようでは勉強なんか絶対できないわよ!」
太郎:「わかったよ・・・もう」
太郎は今一つ納得できていないようです。さあ、この会話の結果は、お母さんの望むようなものでしたでしょうか。だいたい、「部屋の汚れと勉強の出来」についての因果関係は、このお母さんが感じているだけで、真実とは限りません。取ってつけたような理由を振りかざすから太郎は納得できないのです。
次に、これならどうでしょう。
母:「太郎!あなたの部屋汚いんじゃないかしら・・・」
太郎:「そうかな。俺は気にならないけど・・・」
母:「あなたは気にならないかもしれないけど、お母さん散らかっているのを見るのが、どうしても嫌なのよ。あなたの部屋だということはわかっているけれど、少し掃除してもらえないかな」
太郎:「しょうがないな。じゃあ。少し掃除してあげようかな」
母:「そうしてくれると助かるわ。お母さん。きれいな部屋だと安心できるのよ。もしよかったら、手伝おうか?」
太郎:「いいよ。自分でやるから」
太郎の「じゃあ。少し掃除してあげようかな」に納得できないお母さんもいらっしゃるかもしれませんが、「納得して掃除をさせる」ということには成功しました。
前者の会話でお母さんの望んでいたものは、自分の言うことを聞かせることだったのかもしれませんが、後者の会話のお母さんは、「掃除をさせること」に徹しました。
一般的に親は、「こうあるべき」という親の価値観で子どもを動かそうとしがちです。お母さんの我が儘でもいいですから、お母さんの本音を伝えてみましょう。意外に子どもは理解してくれるものです。そして子どもが理解してくれたなら