2020年10月10日

大切なのは小学校時代?!


長期的な視点で、お子様の将来を是非考えて頂きたいという思いで、今回ブログを書きました。

 

アドバンスを開校して20年弱となりますが、今まで多くの生徒の皆さんと一緒に勉強をともにして参りました。もちろん同じ数だけの保護者の皆様方にもご支援ご協力を得ながら今日までやってくることができました。

 

まだ小職も若い頃、生徒にも上から目線で、強制力だけでやらせてうまくいかなかった日々、保護者の方のスマートな対応、リーディングに本当にたくさんのことを学ばせて頂きました。

 

普通に考えれば、無理矢理だけでうまくいくことないのは自明のことなのですが、若さゆえ、肩に力が入りすぎた時期も多くありました。その当時の生徒の皆さんにはお詫びをしなければなりません。

 

ある程度の経験を積み、色々な生徒を見てくると、今度は慣れや経験値という少し厄介なことが出始めます。過去はこうだったから、これくらいやっていればなどという甘い気持ちが出てしまうこともありました。

 

時代も変わり、価値観も変化する中で、ガチガチの頭でよいはずがありません。考え方ややり方もバージョンアップをしていかなければならないと、いつも胸に手を当てて、自省をしながら進めておりますが、まだまだ精進が不足している部分もあり、これからも努力しなければならないなと思う次第であります。

 

少し前置きが長くなりましたが、最近特に感じますのが、「学習の習慣は小学校時代にあり」ということです。

 

解き方や知識などは中学校、高校に入ってからもいくでも吸収することができるのですが、こと「学習の習慣」という点については、「いかに小学校時代に培うことができるか」というのが、中学、高校になってからの学力と比例している気がします。

 

もちろん、中学受験をされる方は、そんなことは百も承知で、小学校時代にしっかりと学びを行って、中学受験を乗り越えていかれると思います。正直、中学受験は、本人の努力も大切ですが、それ以上に周りの協力(特に保護者の皆様)が非常に大切で、大きな労力を払われるのが常であります。

 

以前、中学受験経験者で難関国立大の講師に、こんな質問をしたことがあります。

 

「自分に子どもができたら、中学受験にチャレンジさせる?」

「はい、中学受験の勉強は、自分の礎になっているので、可能な限り挑戦させたいと思います」

 

小職自身は中学受験を経験していないため、あくまでも外側からの感覚でしから感じられない部分がどうしてもありますが、自身が経験者であれば、やはりそう考えるんだなと思った記憶があります。

 

もちろん、中学受験をしない方まで、小学校時代に毎日5時間も7時間も勉強をするというのは現実的ではありませんし、そこまでの必要はないと思います。ただ、本を読む習慣をつけたり、1日1時間は机に向かって勉強するという習慣をつけているだけで、その後の学びが大きく変わってくる気がしています。

 

中学に入って、通分ができない、割合と百分率が理解できていない、みはじの問題が全くできないというケースも多いです。それはやはり、小学校時代の知識だけではなく、学習の習慣に通じるものがあるのではないかと危惧しています。

 

最近では英語が小学5年、6年に教科化され、3年、4年生までにも英語が必須科目になっています。小学校時代に習うべき英単語を知っているという前提で中学校の教科書が作成されているため、そのギャップについていけなくなっている生徒も多いのではと心配です。

 

本来、小学英語では、単語のつづりはひとまず置いておいて、意味がわかるということに重点を置くという指導要領であったはずですが、中学に入れば、その英単語はわかっているという前提で中学校の教科書に登場し、テストでガンガン書かされるわけですから、重点の置き方に疑問を持たざるを得ません。

 

最近嬉しかったことの一つに、小学校からお預かりした中2生の生徒が、テスト前の学習方法が中1の時とは見違えるほど、良くなったことがあります。それは、自分のできていない所を何度も確認したり、質問したり、追加の補充プリントが欲しいといって苦手な所を潰そうとするような学習方法に変わってきたことです。

 

中1の時には、苦手な所のプリントを渡しても、「う~ん」と乗り気ではなかったのですが、今では自らプリントが欲しい、もっとここをやりたいという学習方法に転換できてきたのです。

 

この段階まで来ることができれば、後は適度なモチベーションアップの機会を取り、更に高みを目指す面談を繰り返していくことによって、定期テストの点数が安定し、良い循環で生活も過ごすことができます。今回の結果が物語るように、定期テストの点数も過去最高で締めくくることができました。さらに素晴らしいと思ったのは、定期テストで解けなかった問題を講師の先生をつかまえて一生懸命解き直しの質問をしていたことです。本当に、素晴らしい!

 

点数もさることながら、その過程、結果が出てからの次への取り組みとも完璧です。是非これを維持、更に向上できるように面談を密にしていきたいと考えています。

 

このように、小学校時代の学習は、その時点ではすぐに目に見えた効果というのが出ないので、塾は中学になってからでいいかと考えがちかもしれませんが、学習の習慣というのは一朝一夕にはつかないものです。

できれば男女とも小4、小5くらいから少しずつ習慣づけをして頂きたいですが、遅くとも男子は小6,女子は小5辺りが学習の習慣をつける最後のチャンスではないかと感じています。

 

それは、中1や中2からとなりますと、どうしても今まで積み重なってきた癖や、やり方がびっちりとついているので、それが悪い癖であれば、それを取り除くのにかなり時間と労力がかかってしまうからです。そして、中2、中3で伸び悩むのは、その良くない癖が原因な場合も多くございます。更に中学に入ると部活、部活で学習の習慣をつけるどころの話ではなくなってしまう場合も多く、やっと取り戻せても、受験期になってからというのも、少なくないからです。

 

是非、お子様の現在の学びでご心配なことがございましたら、入塾いかんを問わず、学習カウンセリングは随時行っておりますので、塾長の阪本までお気軽にお電話頂ければと思います。