2025年10月03日

英語でつまづかせないために ― 今すぐ知っておきたい学年別ポイント


最近特に感じるのは「英語が苦手」という子どもが増えていることです。
小学校での英語必修化、中学校の教科書改訂、高校での英語のレベルアップと、ここ10年で英語教育は大きく変化しました。

 

もともと好き嫌いが分かれやすい教科でしたが、最近は「英語が得意な子」と「苦手な子」に二極化しており、中間層が減ってきています。実際に学校の成績分布を見ても、英語だけが上位層と下位層に大きく分かれてしまうケースが多いのです。

 

その背景を詳しく知るよりも、「どうすれば子どもの英語力を伸ばせるか?」が気になる保護者の方が多いと思います。そこで、学年別にポイントをまとめてみました。

 


 

◆小学校3~4年

 

この時期はまだ「外国語活動」という位置づけです。
大事なのは 「音で楽しむ」こと。ネイティブの発音を聞いて、真似して、声に出す。この繰り返しで「英語って楽しい!」という感覚を育てるのが最優先です。

 

  • 小3で覚えておきたい単語数:約100語

  • 小4で覚えておきたい単語数:約200語

 

書くことはまだ必須ではありませんが、意味がわかる単語を増やし、音読に慣れていくとスムーズです。ここで「わからない=嫌い」とならないことが、中学以降の成長に直結します。

 


 

◆小学校5~6年

 

いよいよ「教科」としての英語が始まります。
3~4年で学んだ単語を理解できていないと、ここで最初のつまづきが生まれます。

  • 小5~6で扱う単語数:さらに約400語

  • 「読む・書く」の要素が増え、学習難度が一気に上がる

 

今までは楽しく学んでいた子どもでも、「書く」ことが苦手で英語嫌いになるケースが非常に多いです。小5・6での丁寧なフォローが、中学以降の分かれ道となります。

 


◆中学校1~2年

保護者世代が使っていた中学英語の教科書とはまるで別物。
今では 小学校で学んだ700語前後が“できていて当たり前” の前提で中学英語がスタートします。

    • 中1の1学期の平均点は40~50点台が当たり前

 

  • 中学3年間で習う単語数:約1,800語

  • 小学校と合わせると中3終了時で約2,500語

 

小学校での英語が身についていないと、中1の1学期から英語嫌いに直行してしまうのです。
また、「英語は感覚で覚えれば大丈夫」という思い込みも危険。入試は今もなお「読む・書く」を中心としたテストです。

この時期は、

  • 単語の意味+つづりを正確に書けること

  • 英文音読で英語の感性を良くすること

  • 文法を理屈で理解すること

これらを徹底しておくことが大切です。


◆中学3年生

高校入試を控えた学年です。
入試では長文読解や英作文など“応用”が問われますが、その土台は 中1・2の基礎 にあります。

  • 単語が覚えきれていない

  • 文法があやふや

  • 音読をしていない

 

このまま応用問題に挑戦しても、ぐちゃぐちゃになってしまいます。
「基本に忠実に」が合格への近道です。


◆高校1年~3年生

この時期には「得意」と「超苦手」に完全に二分されます。

  • 得意な生徒:基本を積み重ね → 英語が楽しい → さらに得意になる

  • 苦手な生徒:小・中のつまずきを放置 → どこから手をつければいいかわからない

 

特に苦手な場合は、過去に遡って基礎を取り戻すことが不可欠。逆に、得意な生徒は 英検やGTEC、TEAP などの外部試験を活用し、大学入試で有利に進める戦略が取れます。外部試験を活用してみなし得点100点を確保しておけば、大学入試時に他の教科の学習にどれだけ時間をかけられて有利になることでしょう。弊社の高校生は基本的にこれを狙っていきます。

 

大学入試問題は大学によって多種多様であり、共通テスト対策、2次対策と本当にボリュームが多いです。そういった中で英語もリーディング・リスニングといった共通テスト形式で情報処理能力を試されますし、2次試験や難関私大のように長文読解力、英作文力、構文力、語彙力など様々な力を求められます。文系、理系問わず「英語」から逃れることはできませんので、なるべく英語を得意にする方が有利なことは言うまでもありません。

 

高校3年生の英語嫌いが元をたどれば、小学3年生から端を発していると考えると、やはり小学生の間から、適切な英語教育を始める必要性を感じざるを得ません。


 

◆よくあるQ&A

 

Q1. 小学校の英語をあまり真剣にやっていないのですが、大丈夫でしょうか?
A. 正直に言うと「そのまま中学に進むと大変」です。
小学校で学ぶ約700語が理解できていないと、中1の最初の定期テストから苦戦する可能性が高いです。ただ、遡って復習すれば取り戻すことは十分可能です。

 


Q2. 英会話スクールに通っているので安心ですか?
A. 「話す・聞く」力は育ちますが、それだけでは足りません。
中学・高校の定期テストや入試では「読む・書く・文法理解」が必須です。バランスよく4技能を伸ばすことが必要です。

 


Q3. 英語が苦手な子は、どこからやり直すのがよいですか?
A. まず「単語」です。
単語の意味とつづりを押さえないと、文法や長文も理解できません。
小学校レベルの単語からやり直すことで、中学内容も吸収しやすくなります。

 


Q4. 高校生になってからでも間に合いますか?
A. 間に合いますが、早ければ早いほど効果的です。
高校で英語が苦手になっている場合、多くは小中学校の基礎に戻る必要があります。積み重ね教科だからこそ、時間をかければ取り戻せますが、その分努力も必要です。

 


◆チェックリスト:英語でつまづくサイン

お子さんにこんな様子はありませんか?

  •  

    英単語の意味はわかるけど、つづりが書けない

  • 音読を嫌がる、英文を読むのが極端に遅い

  • 定期テストの点数が英語だけ極端に低い

  • 単語テストで毎回同じミスを繰り返す

  • 「英語=暗記ばかりでつまらない」と言う

  • 中1の1学期で平均点40~50点台だった

  • 英検に挑戦してもなかなか合格できない

  • 英語に「感覚」で取り組みすぎて、文法を説明できない

 

✅ 3つ以上当てはまる場合は、要注意。
放置してしまうと中学・高校で「英語が超苦手」になるリスクが高いです。

 

◆まとめ

 

英語は「積み重ね教科」です。
小さなつまづきを放置すると、大きな苦手意識につながりやすいのが特徴です。

子どもが一人で計画的に進められれば理想ですが、現実はそうはいきません。

 


だからこそ、私たち学習塾を頼ってください。

 

総合進学塾アドバンスでは、

 

  • 小3から高校生まで段階に応じた英語指導

  • 単語・文法・音読の徹底

  • 英検や外部試験への対策

  • 高校入試・大学入試に精通したプロ講師(塾長は浜学園の元英語科講師)

 

を通して、確実に英語力を伸ばしています。

 

阪神西宮駅近くにお住まいの方は、ぜひお気軽にご相談ください。