2012年07月10日

塾長コラム


警報発令が続くなど、不安定な時節ですが、早いもので7月も中旬に突入しようかという時期になりました。
 現在、保護者の皆様と生徒とわれわれで三者面談週間の真っ直中で、普段の塾の様子、ご自宅での様子をお互いにお話させて頂いたり、これからの目標設定への道筋を打ち合わせしたりと有意義な時間を過ごさせて頂いております。
 保護者の皆様におかれましては、お足元の悪い中であったり、夜遅い時間からの面談であったりと、本当に有り難うございます。この場をお借りして御礼を申し上げます。
 さて、その面談の中でも保護者の方々のお考えと我々の方針の共有や一致なども沢山ございましたが、その中でも特に小職も最近気になっていることが、
 『考えずに丸暗記、頭に入れることより、作業に夢中』
 といった勉強方法であります。
 これはテスト1週間前などによく見られる光景ですが、気づいた時には、本人に意識してもらうため、話をすることもあるのですが、ずっとそれでやってきている生徒には、中々その意味が通じず、???という表情をされる場合も多くあります。何度も繰り返し、わかりやすい身近な例を出して、伝えていくしかありません。
 「作業で満足する」とは、例えば、
*ノートに教科書を丸写しする
*何度も何度も同じ単語・漢字を繰
り返して書く(覚えている否かをチェック
せずに)
*問題集を解く際に、解答を丸写しする。
*問題集の解答を見ながら、問題を解いて、わかった気分になっている。
*蛍光ペン、色鉛筆などを駆使して、
綺麗にノートにまとめることを勉強だと
思っている。
*問題集を一通り解いて、答え合わせ
をして、わからなかった問題を赤ペンで
答えだけ書いて終わりのパターンになっ
ている。
 など例をあげるとまだまだありますが、代表的なものは以上のことでしょうか。
 中学内容までであれば、正直、丸暗記や上記のやり方でも、記憶力の良い人は、ある一定の成果(定期テストの点数)は修められる可能性はありますが、実際の実力という観点では、丸暗記ですから、応用も効かず、ちょっと捻られた問題になると手も足も出ないというパターンになってしまいがちです。
 また高校1年生になって、初めてのテストで、ほとんどの人が経験するのですが、
 『中学式の学習方法は高校では通用しない』
ということを初めての定期テストで身を持って体験します。これは、丸暗記型の学習方法や作業での学習方法が通用しないということの裏返しでもあります。
 中学時代は90点、100点を連発して、そう低い点数を取ったことがない生徒でも、高校初のテストでは油断すると一気に驚くような点数になってしまうことはよくあることです。
 これは、自分で気づいて、自分で頭を打って、今の自分の学習方法ではだめなんだと「考える」ことが大切です。
 考えることを放棄して、易きに流されてしまうと、テストに追われ、欠点に追われ、留年の危機に追われと全く楽しくない高校生活になってしまう生徒も見てきました。
 今年の高1生も、痛い経験を定期テストでし始めてる頃だと思いますので、是非、中学式の学習方法から脱却し、発想の切換を是非早期に図って下さい。アドバイスはいくらでもしますが、まずは自分自身で、
『こういう風にやってみる』と考えて実行することが大切です。
 初めから全てを「わからないから」の一言で片付けることは止めていきましょう。
 『考える』ことの大切さを是非高校生の皆さんには、実践していってもらいたいと思います。
 少しネガティブな話になってしまいましたが、そういった環境の変化の中においても、成績をしっかりとキープできている人は沢山いますので、誰しもそうなることができる可能性は持っています。
 後は、それを考えて継続実行していけるかどうかにかかっていますので、新高1生の皆さんは大変ですが、是非、高校式の学習方法を会得できるよう頑張って下さい。
 話は変わりますが、面談でもお渡しさせて頂いておりますが、来春の高校入試の偏差値ランクが、昨年まどと変わってきて、西宮学区の公立高校が軒並みランクアップしています。
 トップ校である市立西宮高校、2番手校である市立西宮東高校の2校は、昨年より偏差値2アップ。
 3番手校は、鳴尾高校が、県立西宮を抜いて躍り出てきました。しかも鳴尾高校も偏差値2アップ。
 他の高校も軒並み偏差値アップとなっており、来春の入試は今年と同様更に激戦になることが予想されます。
 今年の中3生は、1学期の内申は決まってしまいますが、2学期の内申はまだまだこれからの頑張りで伸ばすことが可能です。内申点をしっかりと取っておくことが、最後の1点、2点の勝負の時に大きな意味を占めてきます。
 内申点と実力をいかに上げることができるかが、2学期の大きな課題になりますので、後で後悔することのないよう努力を継続していきましょう。
 中3の保護者の方にお願いです。提出物と学校の授業態度について、是非今一度、本人を交えて、意思の統一を図って頂けますようお願いいたします。