教務便り
ご無沙汰しております。安田です。11月というのに24℃を超える日があるなど、中々体調管理が難しい気候となっております。
さて、教科書改訂があり、中学英語も、高校の教科書も難しくなっている昨今、どんな風に勉強したらいいのかがわからない。
難しくなっていく勉強にどう対応すればいいのかと悩んでいる方もいるかと思います。
本質的なことを申し上げると、社会や大学での学びのあり方には変化はありません。「未知の発見と探究」です。
しかし、高校までの勉強では「テストで高得点をとる」ための勉強が重要視され「出題ポイント予測」や「無駄を省いた暗記」が中心となってしまいます。
従来のパターン化された問題でなら有効でしたが、新しい指導要領で求められる学力観のもとでは、それを変えざるを得ないのが現状です。
では、どう変えるのか。
まず「基本を正しく、徹底すること」です。間違えた時に、どこがどう間違えたのかを考え、そうすれば正解に辿りつけるのかを試行錯誤することが重要です。
パターン化された問題を解く際には、この試行錯誤よりも先に、パターンを覚えることが中心になりがちなのです。
また、問題解決のために、問題点を明らかにできたときや、試行錯誤して、解決できた時には、「ああ、そうか!」という喜びが生まれるはずなのです。
その喜びを得られるまで考えると、勉強をしていても「楽しい」という域に達することができます。
ただ、多く人がその楽しさまで至らずに、途中の長く苦しい試行錯誤の段階で挫折してしまったり、逆に、試行錯誤をすることを諦めて、丸暗記に走ろうとしてしまうのです。
知識がないことには考える術がないので、ある一定の暗記は必要ですが、理解を伴わない暗記は非常に怖いのです。
例えば、数値を変えられたり、同じことを聞かれていても、別の角度から聞かれるとわからなくなるのは、本質的な理解に至らないまま丸暗記をしているからということに繋がります。
スピーチでも面談でも「理解すること」を優先しようという話を良くしているのは、こういうわけなのです。理解をしたことは、忘れにくく、応用もききますから。
長々と書いてきましたが、簡潔にまとめていきたいと思います。
「学びを進化させるには!」
1:理解
「なぜそうなる?と問う」
探究の出発点は「疑問・課題発見」です。そこから原理を考え、理解する学びが始まります。
2:読解
「音読が最も効果的」
音読は最も簡単で強力な方法です。目の前の文章がわかりにくいと思ったら、声に出して読んでみましょう。その時、文節を意識して適切な切れ目を入れることを忘れずに。
3:知識
「量と質、理解と記憶の両立を」
語句を沢山覚えただけでいいとは言えません。質も忘れずに、しっかりと理解できて、使いこなせる「生きた」知識を作りましょう。
4:演習
「基本問題を丁寧に」
入試に発展的・活用的な問題が増えるのは確実ですが、基本的なものをおろそかにしては解けません。ベーシックな問題を丁寧に解き、理解した上で複雑なものに挑みましょう。
5:復習
「正解よりも過程を大切に」
問題演習の目的は「できるかどうか確認すること」+「できなかったものを次にはできるようにすること」です。
正解を見て「そうか、これか」とわかっても意味はありません。また、反復するのが大切と、記号問題を覚えるまで解いても意味はないのです。
誤りこそが進歩の土台です。
なぜ誤ったのか、どうすれば次は確実にできるのか・・・考えて手を打つのが学習の本質です。
知識が足りなかったのか
ミスしたのか
そもそも中身がわかっていないのか・・・それぞれ対処法は異なります。
特にこの課題や解決策が自分ではわからないこともあると思いますので、そういった場合は、私や講師に質問してもらい、自身の課題発見に役立ててもらい、そこから、再度試行錯誤を繰り返してもらいたいと思います。
自ら考え、解決に至る道筋ができれば、テストも入試も怖くはありません。そういった勉強ができるように、サポートしていきたいと思いますので、今後とも、よろしくお願いいたします。