9月入学についての一考察
9月入学が大阪、東京都知事、また全国の知事から発せられ、政府にもワーキングチームができておりました。
Twitterやインターネット上でも様々な議論が交わされ、「未就学児の問題」「学生の失われた時間の問題」「予算・教員の問題」など山積みでした。
例えば、未就学児の問題では、その年代のお子様がいらっしゃる場合、「犠牲になる」という批判もよく聞かれる一方、「未就学児はまだ10年以上時間があるので、それよりも時間のない学生の救済を」という、同じ未就学児がいらっしゃる家庭でも賛否が分かれておりました。
また高校生・大学生が中心となって署名活動などをしている集団などもあり、特に高3生は「高3生の悲痛」がTwitterでトレンドになるなど、賛成の意見も多くみられる中、家庭の事情で延長されると進学ができないという方や、高卒で就職する方が反対を述べるなどしておりました。
さらに、国際標準に合う、留学がしやすくなるというメリットをあげられる方、デメリットとして会計年度を変えないといけないという意見など、本当にさまざまな観点から賛否の声がありました。
6月からは学校も分散登校となり、一部の学校では夏休みが1週間程度という非常に詰め込んだスケジュールとなっております。
もちろん、学習内容の取り戻しは非常に大切なのですが、学校行事も失われ、学びの時間も失われている中、勉強だけを詰め込めばいいというものでもないのではないかと考えております。
それは、勉強が詰め込めばできるようになるものではないからです。特に大学受験の場合は、それが顕著であり、大量の情報を処理し、使いこなすところに昇華させていくことが必要です。
「withコロナ」として生活していく必要がある中、 学生が学びの時間をしっかりと取れること、また、未就学児を含めたいずれの学年にも無理のない方策ができればいいなと思っております。
特に、今年の高3生は共通テストの改訂延期、外部英語技能試験の採用延期など、振り回されてきましたので、9月入学だけではなく、 現在、案として出てきている共通テストの延期、春夏2回入試など、受験生の救済措置がとられることを期待しております。