2013年01月18日

塾長コラム


早いもので、夏休み明けの9月から準備を始めたウインタープログラムも過ぎ去ってしまえば、あっという間に終わってしまいました。
 これだけ多くの時間を受験生たちにかけてあげられることは、これから先はありませんので、毎年心残りがない授業をするというのを心に決めてウインタープログラムを過ごしています。
 今年の受験生たちは、高3生は、小学生の時からお預かりしている生徒だったり、中1、中2からの持ち上がり生徒ばかりでしたので、気心も知れて、時には厳しく伝えたりしても、「塾長は自分のためを思って言ってくれているんだ」と、こちらからすると涙が出そうになる言葉を言ってくれる生徒ばかりでした。
 もちろん入塾時期が違うからといって、指導方法が異なるといったことはないのですが、信頼関係といいますが、人間関係がもちろん、勉強の中にも必要なものですから、長く在籍してくれている生徒であれば、同じ時間を過ごした時間がそれだけ長いわけですから、信頼関係が構築できています。
 そうすると勉強の中身だけにお互い集中できるので、お互い楽な面はあります。
 年によりましては、高1からお預かりしたり、高2やレアケースですが、高3からお預かりすることもあります。
 そうしますと、中々難しい年頃からのスタートになりますので、お互いの考えていること、感じ方、性格などをつかんでいくのに、やはりそれなりの時間が必要となります。
 そうすると、お互い探り探りで信頼関係を構築していくまでに少々時間がかかったりしてしまいます。
 自分自身の中学生や高校生を振り返ってみても、特に理由もなく「大人」というものに反抗したくなったりした時期や「大人の考え方」をバカにしたりしたくなる時期があったように思います。自分のポリシーを大切にすることが、一番なんだと思ってしまう年頃でもあります。
 それが段々と大人の言うこと、特に親が言ってくれていたことがわかるようになる時期がやってきます。
 小職の父も一昨年の11月に他界しました。晩年は、脳梗塞などで大変な思いをしておりましたが、元気な時は、それはそれは怖い父親でしたので、あまり面と向かってじっくり話をしたことがなかったことが今となっては悔やまれます。
 父から「勉強しなさい」と言われたことは一度もありませんでしたが、その環境はしっかりと作ってくれていました。ただ一度だけ、ノートを雑に書いていた時に、
「どんなことでも丁寧に書いたほうがいいよ。誰に見られても恥ずかしくないように」
と言ってくれたことが、今の私のバックボーンになっているかもしれません。
 そうは言っても、雑な字で色々書いているかもしれませんが(笑)
 そういった親の気持ちや大人の気持ちがわかるようになるには、やはりそれなりの年月が必要なのかもしれません。
 少し話が逸れてしまいましたが、やはり我々の仕事も、生徒たちとの信頼関係構築という土台作りが一番大切なことだと痛感させられます。
 今年の中3生たちは、中1になる前の春期講習でアルファベットから教えた生徒たちが多く、早いもので、もう高校入試なんだという思いで、このウイプロを過ごしておりました。また、ご兄弟姉妹の方が多く、お兄ちゃん、お姉ちゃんに引き続いて、アドバンスに来て頂いていることも本当に有り難いことです。
 例年、5分前集合に遅れたり、寝坊してしまう生徒が後半戦で続出するなどといったハードなウイプロなのですが、今年は遅刻者もほとんどなく、寝坊者は1名居ましたが、普段頑張っている生徒くんだったので、優しくにこやかに接しました(笑)
 受験生だけでなく、中1・中2生、高1・高2生も来るべき大切な時期に向けて、今できることを着実にするべく、寒い中、部活で大変な中、頑張ってくれました。
 
 「いい高校、いい大学に行くことだけが、人生の成功ではない。それを使って何をするかだ」
 よく言われる台詞です。
 学歴社会が崩壊などとマスコミでは騒がれることもありますが、世の中は、まず学歴から見られることも事実です。
 小職も損害保険会社で10年サラリーマン経験もあり、新卒採用もリクルーターとして3年間ほどさせて頂いたこともあります。ただ、表だっては言えませんが、如実に学歴社会なんだなぁと痛感した経験があります。
 学歴だけで就職ができて、出世ができる時代ではありませんが、一つの武器として持っておくに越したことがないと思っております。
 もちろん、人間性・誠実さ・社交性・アイディアなど仕事をしたり、生きていく上での、他の要素は沢山あります。もちろん、それを大きく伸ばしていく必要があることは言うまでもないことです。そういったものの一つに学歴といった一部分があるのかなという思いです。
 生徒には、もちろん偏差値だけではありませんが、自分が志望する仕事や将来の夢につながる、学部や学科、コースの中で、一つでも二つでも上を目指して取り組んで欲しいと思っています。
 偏差値の上が良いのではなく、「上」に合格できるだけの努力をした、色々な誘惑を我慢して、愚直に一生懸命取り組んだ「証」になると思うからです。
 せっかく、そういった機会を保護者の方から与えてもらっている恵まれたうちの塾生たちには、まだまだ色々なことを伝えていきたいと思っています。今年もよろしくお願い申し上げます。